F1ドイツGPに先立ち、7月27日にドイツ・マインツのオペル・アリーナで「チャンピオンズ・フォー・チャリティ」というサッカーイベントが開催された。2013年末、スキー中に転倒事故を起こして頭部に重傷を負い、いまも自宅で療養中のミハエル・シューマッハーに敬意を表するために、F1ドライバーをはじめ、ドイツの著名なスポーツ選手が集まった。
試合は、セバスチャン・ベッテルがキャプテンを務めるドライバーのチーム「ナツィオナーレ・ピローティ」と、ドイツ出身のNBAスター選手ダーク・ノビツキーが率いる「ノビツキー・オールスター」に分かれて行われた。ナツィオナーレ・ピローティは、シューマッハーがモナコGPの前に行ってきたチャリティマッチに参加しているチームで、ニコ・ロズベルグ、ダニエル・リカルド、フェリペ・マッサ、カルロス・サインツJr.ら現役F1ドライバーだけでなく、ミカ・ハッキネン、デイビッド・クルサードなど、かつてシューマッハーと競い合ったライバルたちの姿もあった。
さらにナツィオナーレ・ピローティには、シューマッハーの長男で現在FIA-F4に参戦しているミック・シューマッハーも参加。サーキットには多くのファンが集結し、スタンドのあちこちにシューマッハーを応援する横断幕が掲げられていた。
ノビツキーはバスケットボール選手だが、2001年にシューマッハーとともにチャリティサッカーで汗を流した仲でもあり、今回はホスト役として試合以外にも、メディアへの対応やファンサービスに大忙し。「私たちは、いつもミハエルのことを忘れてはいない。このエネルギーで少しでもミハエルが元気になってくれることを願っている」と駆けつけた2万4822人のファンに向かって、メッセージを送っていた。
試合後、ミックは「このようなイベントを開催していただいたみなさんに、お礼を言いたい」と温かいサポートに感謝の言葉を述べた。
なお、試合はサッカーのドイツ代表ミロスラフ・クローゼやルーカス・ポドルスキなどが加わったノビツキー・オールスターが9対6で勝利。チケット代金は、シューマッハーと同じように脳に障害を持つ人たちを支援するためドイツの慈善団体へ寄付されることになっている。