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Vinchenzo Sospiri Racing FIA-F4第4大会SUGO レビュー

2016年07月29日 17:31  AUTOSPORT web

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ファン・ドユン
Vinchenzo Sospiri Racing
SQUADRA CORSE

2016年7月28日

FIA-F4第4大会(スポーツランドSUGO)レビュー
結果には残らなかったが、ファン・ドユンが実証した進化。

■大会概要 .
開催地:宮城県、スポーツランドSUGO(一周:3.737km)
開催日:2016 年7月23日(土)~7月24日(日)
■大会結果
・63号車:ファン・ドユン
7月23日(天気:曇り/路面:ドライ)第7戦予選:14番グリッド
7月23日(天気:曇り/路面:ドライ)第8戦予選:14番グリッド
7月23日(天気:曇り/路面:ドライ)第7戦決勝(規定周回数:15周、最大30分間):DNF
7月24日(天気:曇り/路面:ウェット)第8戦決勝(規定周回数:15周、最大30分間):DNF

■大会レビュー
 2016シーズンのFIA-F4第4大会は7月23日~7月24日、スポーツランドSUGOで34台の参加により実施され、VSRランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・フォーミュラ・ジュニア・チーム(VSR Lamborghini Squadra Corse Formula Junior Team)は、昨年、FIA-F4にスポット参戦していた韓国出身のファン・ドユン(31歳)を起用し、1台体制で挑みました。

 63号車に乗るファンは23日(土)午前に実施された予選で、ベストタイムに基づき第7戦決勝レースの14番グリッド、セカンドベストタイムに基づき第8戦決勝レースの14番グリッドを獲得しました。

 迎えた23日(土)の第3戦決勝レース、コース上で発進できないマシンが出たため、スタートディレイで1周減算のレースとなりました。好スタートを見せたファンはスタートの混乱の中、巧みにポジションをあげ、10番手でコントロールタワー前を通過。さらに前を行くマシンを追い上げます。しかし4周目の第1コーナーでインを刺され11番手に後退したものの、その後もいいペースで周回を重ねていたのですがレース中に雨が降り始め、残り4周となった最終コーナーでスピンし、クラッシュでレースを終えました。

 24日(日)の第8戦は、再び好スタートを見せ、12番手で1周目を通過。

 4周目には11番手に浮上し、そこから数周に渡って膠着した勝負が続いたのですが、9周目にセーフティカーが出たため前を行くマシンがスローダウン。SCボードを一瞬見逃していたファンは、ストレートでいきなり目の前に迫ったマシンとの接触を避ける為に自らスピンさせてコースサイドのガードレールにヒットし、そのダメージが原因でリタイアとなりました。

 次戦は8月6日(土)~7日(日)に、静岡県の富士スピードウェイで開催されます。この大会は、「平成28年熊本地震」の影響によって中止になったオートポリス大会での第5戦が代替えレースとして同時開催となり、第5戦、第9戦、第10戦の3レース大会として開催されます。

■コメント
・63号車:ファン・ドユン
「インターバルが長かったこともあり、今回のレースに向けて、減量を含め集中的に体力トレーニングやシミュレーター・トレーニングを続けてきました。水曜日からサーキット入りして練習を重ねたのですが、スーパーGTやスーパーフォーミュラで活躍中の関口雄飛選手がドライビングコーチとして僕を指導してくれたことが、自分にとって大きかったですね。これまで自己流のドライビングスタイルを貫いてきたのですが、レースで勝つためにはそういった勉強も必要だと痛感しました。
スーパーフォーミュラのデビュー戦でファステストラップを刻み、デビュー3戦目で表彰台を獲得した関口雄飛選手の指摘は鋭く、的確で、僕自身、ブレーキングひとつとっても驚かされるような指導をしてもらえました。ライン取りはもちろん、ステアリングの使い方や、アクセルワークまでシビアに指摘されたことで、大きく自分のドライビングが進化したと実感しました。
予選では、赤旗が出る可能性が高いサーキットなので最初から早めのアタックをする作戦でした。タイヤの温まりが悪く、10ラップ目と11ラップ目にタイムが出て、そのまま12ラップ目に各セクターで自己ベストを更新しながらアタックをするものの、赤旗が出てしまい、タイム更新できずに予選終了となりました。トップ10は見えていただけに残念でした。
第7戦の決勝は、スタートも良く、ポジションをあげられたのですが、途中から降り始めた雨に足をすくわれ、最終コーナーで突然スピンしてクラッシュしてしまいました。
翌日の第8戦も、スタートは良かったのですが、セーフティカーが出たことによって前にいたマシンが急減速し、一瞬SCボードを見落としていた自分は追突しそうになり、それを避けるためにスピン、クラッシュしてしまいました。その結果、レース後にペナルティも受けてしまい、大いに反省しています。この週末はクラッシュが多く、VSRランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・フォーミュア・ジュニア・チームの皆さんに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
ただし、レース中のセクタータイムを検討すると、ベストでつなげられれば十分にトップ10には入れることがわかったので、とても悔しい結果ですが、自分なりに大きな成長があったと思います」