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「黄旗提示中のタイム更新はありえない」ドライバーがルールの明確化を要求

2016年07月29日 17:01  AUTOSPORT web

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前戦ハンガリーGPで、ロズベルグが黄旗提示中にトップタイムを記録し、お咎め無しとなったことが議論の的となっている
一部のドライバーが、黄旗についてのルールの明確化を求めており、金曜のブリーフィングで話し合われることになりそうだ。ハンガリーGPの予選では、Q3終了間際にフェルナンド・アロンソがスピンし、ダブルイエロー(黄旗2本振動)が出されていた周にニコ・ロズベルグがポールタイムを記録した。だが、スチュワードが「十分にスロットルを戻した」と認めたことで、このタイムは有効とされた。

 これについて、キミ・ライコネンは「ルールには、すぐに停車できるように減速せよと書いてある。それを守りながら予選のトップタイムを出すなんて、いったいどうすれば可能なのか、世間の人に説明するのは難しい」と述べた。「今後のために、ある程度まで統一された見解を示すことができれば、全員にとって良いことだと思うよ」

 ジェンソン・バトンの意見も、ライコネンとほぼ同じだ「ダブルイエローのゾーンでは、基本的にタイムの更新はありえないと考えられている。レーシングライン上に、普通とは違う方向を向いて停まっているクルマがあれば、すぐに停車できる速度まで減速しなければいけない。そのコーナーの入口で少しスロットルを戻して、出口ではむしろ前のラップより速いというのでは、ルールに従ったことにはならない」

「限界ギリギリまで攻めるのが僕らの仕事だからこそ、ルールが決められている。全員がルールを守って、同じように行動しなければいけない」

 また、セバスチャン・ベッテルは、ドライバーはこれまでと同様にはっきりとスロットルを戻すべきだとして、「先週末のことがあったからといって、考え方を変えたりするのはおかしい」と語っている。

「誰かがトラブっているのに気付いたら、マーシャルがそのドライバーを助けるためにコースに出ている可能性もあるのだから、十分に注意をして、何かあればすぐにスロットルを閉じる心構えでいるべきだよ。それ以上、言うべきことは何もない。金曜日に話し合いをして、今後のために共通の認識を持てればいいと思っている」

 ダニエル・リカルドも、「これからさらに話し合い、議論をして、明確にしていくべき問題だね」と述べ、さらにこう付け加えた。「だけど、シングルイエローとダブルとでは、ドライバーの対応に明らかな違いがなければいけないとは思う」

 今後、他のドライバーもロズベルグと同様の対応をするようになると思うかとの質問に、マックス・フェルスタッペンは、「みんな、そう考えるかもしれないね。ニコがあのラップを取り消されなかったのなら、僕らも同じようにしていいということになる」と答えた。「だけど、ここでFIAがハッキリと、『あれはやってはいけないことだ。明確にスロットルを戻す必要がある』と言ってくれれば、それでまたすべてがクリアになると思うよ」

 いっぽう、アロンソは多少の皮肉を込めながら、ルールに関しては何の問題もなく、解釈を明確にする必要もないと語った。「F1で16年間、モータースポーツ全体では31年間レースをしてきたが、シングルイエローとダブルイエローのルールは、その間ずっと変わっていない。そして、誰かが世界タイトルをかけて争っているときや、先週のニコのケース以外には、黄旗のルールに関して何らかの問題が起きたこともなかった」

「だから、僕はルールに問題があるとは思わない。また、過去にも問題はなかったし、今後もないだろうと思う。あらためて『明確化』する必要などない、というのが僕の意見だ」