F1ハンガリーGPでキミ・ライコネンと激しいバトルを展開したマックス・フェルスタッペンの「防御」ドライビングについて、ドイツGPのドライバーズ・ブリーフィングで討論の議題となりそうだ。
ハンガロリンクでフェルスタッペンと5位を争った2007年チャンピオンのライコネンは、最年少ドライバーのポジションの守りかたについて苦言を呈していた。ライコネンとしては、コーナーへのアプローチで何度もラインを変えたフェルスタッペンの走りかたが「正しくない」と思えたからだ。
フェルスタッペンのディフェンスに関しては、フォース・インディアのセルジオ・ペレスも疑問を覚えた。ペレスは、この件についてホッケンハイムの金曜日に話し合いたいと考えている。
「ブレーキングエリアでラインを変えすぎだったと思う。そのあたりを明確にしておく必要がある。ポジションを守りたいのはわかるけど、明らかにやりすぎという場面が時々あるよね。コーナー直前のブレーキングエリアでラインを変えると、かなり危険な状況につながる可能性もある」
ブリーフィングで議題にするつもりかとの質問に、ペレスは「ああ、よく話し合って、もう一度ルールを明確にしておくべきだ」と答えた。
「だけど、いずれにしても、ターンイン直前のブレーキング中にラインを変えるのは間違っていると思う」
いっぽうウイリアムズのバルテリ・ボッタスによれば、特に議論すべきことはないという。なぜなら、フェルスタッペンはハンガリーでのドライビングに対して、結果として何のペナルティも受けなかったからだ。
「戦い方はドライバーによって違っていて、彼がアグレッシブな部類であることは確かだ。けれどもブダペストでは彼にペナルティは科されなかった。僕が見たのは、ひとつの場面だけだけど、現場でセーフという判定だったのだから問題はないはずだ。(ポジションを守るために)2回以上大きくラインを変えたわけではなく、彼の動きは小幅なものだった。違反と判定されなかったのなら、それはセーフということになる。いまはペナルティポイントのシステムもあるし、アグレッシブすぎるドライバーがいれば、間違いなくペナルティが与えられる。だから、いまのところ彼はオーケーということで、その判断に疑問は感じない」
ボッタスのチームメイトであるフェリペ・マッサは、フェルスタッペンのドライビングを「ちょっと攻めすぎ」と評しながらも、ルーキーシーズンの2015年と比べれば、ずいぶん良くなったと見ているようだ。昨年フェルスタッペンは何人かのベテランドライバーから批判を受けており、モナコでロマン・グロージャンと接触したアクシデントの直後には、マッサもフェルスタッペンを「危険な」ドライバーと呼んでいた。
「彼は、ありとあらゆる手を試みてくる。本当にアグレッシブなドライバーだ。でもデビュー直後と比べれば、ずいぶん良くなったよ。彼を相手に戦うときには、あちらのやりかたを頭に入れておく必要はあるけどね。まあ、相手が少しばかりアグレッシブだったとしても、こちらはルールに従って、できることをやるだけだ」