今年の世界ツーリングカー選手権(WTCC)もてぎラウンドは、全12ラウンドのうち第9ラウンドとして開催される。つまり、シリーズも終盤戦というラウンドだ。今シーズンもシリーズをリードしているのは2年連続チャンピオンのホセ-マリア・ロペス(アルゼンチン/シトロエンC-エリーゼWTCC)で、ティアゴ・モンテイロ(ポルトガル/ホンダ・シビックWTCC)が選手権で追う展開だが、二朗さんは今シーズンの戦力図をどう見ているのだろう?
「シトロエンはポイントリーダーだし、実際に速いよね」と二朗さん。
「でも今年はホンダもすごくいい調子だし、シリーズ後半戦に向けてもかなり期待はできるんじゃないかな? エンジン内部は改造できないけど、インテークやエキゾーストなんかの給排気系のパーツは常に細かくやってると聞いてる」
では、他のメーカーはいかがでしょう?
「ボルボも今年からカムバックしてきたよね。昔は日本で開催されていたインターTEC(富士スピードウェイで開催されていたツーリングカーの世界戦)でも活躍していたので、がんばってほしいところだけど、復帰1年目だからまだまだ厳しそう。シボレーは今はワークスじゃないから苦しい状況だと思うけど、ポルトガルではトム・コロネルが勝って大喜びしてたね!」
コロネルは日本でも活躍していたドライバーで、毎年日本ラウンドでは他のドライバーたちの“案内役”を務めるほどの日本通。これまで多くのレースを伝えてきた二朗さんにとっても、コロネルは親しみ深い存在だ。
「昔から評価しているよ(笑)。アイツは良い意味で“オカシイ”し、チームの雰囲気もアットホームな感じでいいよね!」
「コロネルもそうだけど、ベテラン勢は“うまさ”をみせてくれるし、若手もすごくアグレッシブ。グリッドで最年長(54歳)のガブリエレ・タルキーニ(イタリア/ラーダ・ベスタWTCC)もガンガンにやってるくらいだからね。若いドライバーも、歴戦の猛者たちに混じってレースをするのは大変だと思うよ~(笑)」
二朗さんも挙げるコロネル、タルキーニ、そしてランキング首位のロペス、そのチームメイトのイバン・ミューラー(フランス//シトロエンC-エリーゼWTCC)、モンテイロ、そしてシビックのドライバーであるロブ・ハフ(イギリス)、ノルベルト・ミケリス(ハンガリー)あたりは、編集部イチ押しのドライバーとして挙げておきたい。