フォーミュラEの2代目王者となったセバスチャン・ブエミと、そのライバルとして最後までタイトルを争ったルーカス・ディ・グラッシは、10月から開幕するシーズン3で新たに参戦を表明した世界ツーリングカー選手権2連覇の王者、ホセ-マリア・ロペスが「必ずフロントランナーになる」と予言。タイトルコンテンダーの強力なライバルになると考えている。
シトロエン・ワークスでダブル世界チャンピオンを獲得したロペスは、2016/17シーズンのフォーミュラEにDSヴァージン・レーシングからエントリー。現在33歳の彼は、2006年以降シングルシーターでキャリアを重ねてきたが、ツーリングカーでの実績を提げ、昨年夏にはDSヴァージンのシーズン2用パワートレーンをテスト。そして現在は新しいマシンとなるDSV-02でさらなるマイレージを稼いでいる。
「僕が考えるに、彼は有力なタイトル候補として争う力があると思う」と、ブエミ。
「チームは昨シーズンも競争力があったし、DSヴァージンで走っていたサム(・バード)も良かった。だから、彼らは来季すごく良い状態にあるだろうと予測できる」
「彼は正しく適応するために2レースは必要とするだろう。自分でテストしていた時とは状況が異なるだろうからね。でも、2レース以上は必要ない。それ以上、彼が苦労することはないと思う」
一方のディ・グラッシは、2000年代半ばにロペスとルノーのドライバー育成プログラム(RDD)でともに戦った経験を持っている。
ロペスには、ツーリングカーでの成功以前にGP2で優勝経験も含む2年のキャリアと、イタリアでのフォーミュラ・ルノー時代にロバート・クビカを倒して王者となったシングルシーター乗りの"血筋"を持っていると評価。ディ・グラッシは、「彼にはなんの心配もいらない」と、語る。
「僕は彼を本当に高く評価しているんだ。彼は世界で最高のツーリングカーのドライバーだし、世界チャンピオンがシリーズに参戦することはいつでも大歓迎だ」とディ・グラッシ。
「彼はとてもいい境遇で選手権に入っていくことができる、とくにアルゼンチンでのレース開催が予定されているからね。彼はそこでとても有名だろうし、世界最高のアルゼンチン人ドライバーとしてレースするわけだからね」
「ロペスは非常に経験豊富だし、今は彼のキャリアの全盛期だ。とてもコンペティティブで、かつ迅速に学ぶことができるだろう」