最近のレッドブルの開発は、ビフォー/アフターの写真を比べても気づかないような、サスペンション・ジオメトリーの微妙な変更などが中心となっている。それもあって新しい空力パーツが投入されると、他のチーム以上に目につく。
ハンガリーでは、ついにRB12にもモンキーシート・ウイングレットが取りつけられた。最初期のテストを別とすれば、このクルマはずっとモンキーシートを使っていなかったのだ。構造的にはごくシンプルなもので、2枚のエンドプレートで支持した2エレメントのウイングレットを、わずかなブロー効果を期待してエキゾーストパイプの真上にマウントしている。
基本的な考え方は、他の多くのチームが使っているものと同じだ。つまり、モンキーシートの役割は、それ自体がダウンフォースを生むことよりも、マシン全体のダウンフォースレベルを安定させることにある。排気によるブロー効果はそれほど大きくはないが、ディフューザーから出て上昇する気流と、リヤウイング上面を通った気流の相互作用を助けるウイングレットの機能を高める効果は、確かにあると考えていいだろう。