元F1ドライバーであり、初代フォーミュラEのチャンピオンでもあるネルソン・ピケJr.は、自身のキャリアを終える前に、インディカー・シリーズ伝統のイベントである『インディアナポリス500』に参戦したいと考えている。
ピケJr.は、昨年インディライツに参戦したカーリンからトロントの市街地戦にエントリーした経験があり、さらに今月後半には、KVSHインディカーチームの共同所有者ジェームズ・サリバンと再び組み、彼のチームであるSHレーシングからグローバル・ラリークロス(GRC)のワシントン・ラウンドに復帰エントリーする予定となっている。
2013年~14年、同チームからGRCに参戦していた際も、ピケJr.はサリバンとともにインディ500参戦の可能性を模索していたというが、改めて“正しい状況”でインディ500にチャレンジすることを諦めていない、と語る。
「僕は以前からインディ500参戦に関心があり、参戦できる可能性を信じてサリバンと一緒に頑張ろうと話していたんだけど、結局彼らとは実現しなかった」と、ピケJr.。
「彼らには、僕はいつでもオープンでいることを伝えていたんだけどね」
「僕は良いマシンでレースすることが好きだし、たぶんオーバルでのレースをすることになるだろう」
現在30歳のピケJr.は、2009年にF1から去って以来、フォーミュラEやGRCを筆頭に数多くのカテゴリーに参戦してきた。今季は2年目のフォーミュラE参戦と同時に、世界スポーツカー耐久選手権(WEC)でもパートタイム的に参戦。レベリオンに加入し、ル・マン24時間でもドライブした。このフランスの耐久イベントと、デイトナ24時間の2大耐久レース制覇も、彼の目標だという。さらに、フォーミュラEでのキャリアが終わった後には、スプリントカップをターゲットにはしないものの、再びNASCARでのフル参戦プログラムでアメリカに戻ることも視野に入れているという。
そのピケJr.は来月8月13日にミド-オハイオで開催されるNASCARのエクスフィニティ・シリーズに初参戦する予定だ。
「あらゆることにチャレンジするには少し年を取っているかもしれないけれど、あと10年はあらゆることに可能性を広げたい。ワールドツーリングカーやラリーカー、NASCARなんかがいいね。僕はNASCARでも勝ちたいと考えているし、本当にNASCARを愛している。当時、シリーズに残れなかった唯一の理由は、スポンサーの問題からだった」
「トラックシリーズに参戦できても、カップには参戦せず、いくつかのネイションワイドへの参戦を考えるだろう。その点は可能性を考慮して現実的にいかないとね」