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広末涼子&伊藤淳史&濱田岳が主演、湊かなえ原作のオムニバスドラマ

2016年07月26日 11:21  CINRA.NET

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左から広末涼子、伊藤淳史、濱田岳 ©テレビ東京
湊かなえ原作のドラマ『望郷』が年内にテレビ東京系で放送される。

同番組は、瀬戸内海に浮かぶ島で生まれ育った人々の人間模様を描いた湊の連作ミステリー短編集『望郷』から、『みかんの花』『海の星』『雲の糸』の3編を映像化するオムニバスドラマ。

『みかんの花』は、対岸の市に吸収合併されることになった白綱島を舞台に、20年前に自分と母を島に残して東京に行った姉を恨み続ける主婦・富田美里を主人公に据えた作品。市の閉幕式に登壇した姉からある真実を聞かされる美里役を広末涼子が演じる。

『海の星』は、主人公・浜崎洋平が幼い頃に失踪した父と、かつて父を探す中で親しくなった漁師・幸作にまつわる事実を知るというあらすじ。20年前に母と共に毎晩父を探し歩いた洋平役を伊藤淳史が演じる。

『雲の糸』は、出身地を伏せて活動する白綱島出身の人気歌手・黒崎ヒロタカが、7年ぶりに帰ってきた故郷で海に落ち、意識不明に陥るというストーリー。幼い頃に母が起こした事件のために辛い少年時代を送ったヒロタカ役に濱田岳がキャスティングされている。

■広末涼子のコメント
撮影中は、梅雨時期の不安定な天候に悩まされましたが、最終的には因島の燦々太陽と、強い日差しの洗礼も受け、いろんな色の海を見せてもらいました。
その風景と、湊かなえさんの作品らしい世界観を美里という役を演じて感じることができ、とても楽しませていただきました。
特に、20年間にわたる姉の思いを知った美里が初めて姉と向き合うラストシーンは強く残っています。
因島の美しい海と強い太陽、登場人物たちの抱えている気持ち...。
オムニバス作品だとは思えない重厚な物語を感じていただけるのではないかと思います。

■伊藤淳史のコメント
今回、望郷に出演させて頂きました、伊藤淳史です。
僕自身、広島県の因島での撮影は、大変思い出深いものになりました。
生憎の雨でしたが、地元の方々や現場スタッフの皆さんに助けて頂き、とても楽しくお芝居をする事が出来ました。特にラストシーンは、とても印象に残っていて、早く完成した作品を見たいと、心待ちにしています。
ドラマの内容も、驚きや感動もある、サスペンスドラマになっています。
皆さん、是非ご覧ください。よろしくお願いします。

■濱田岳のコメント
湊さんの世界観、そして初めて演じさせていただく役柄、緊張する要素が沢山あった中、監督はじめスタッフの皆様と共に、短い期間ではありましたが、丁寧に、臨ませて頂きました。
「みかんの花」、「海の星」と合わせて、この「雲の糸」も応援して頂けると幸いです。

■湊かなえのコメント
因島で生まれ育ち、現在は淡路島に住んでいます。
小説家として自分だから書ける物語は何だろう、と悩んだとき、それは「島」ではないかと思いました。瀬戸内海の小さな島で暮らす人たちが抱える問題は、そのまま、世界に目を向けた多くの人たちに通じるものがあるのではないか。そんな思いを込めて書いたのが、『望郷』です。
ドラマ化に際し、「みかんの花」の撮影現場(因島)を見学させていただくことになりました。不安とむず痒さが入り混じった複雑な気分です。こんなところか、と役者やスタッフの皆さんは不自由な思いをされていないだろうか、がっかりされていないだろうか。しかし、現場に到着した途端、そんな思いは吹き飛びました。飽きるほどみていたはずの海を見下ろしながら、誇らしさが込み上げてきました。
広末さんをはじめ、役者の皆さんは完全に島の人でした。この言葉はこんな表情から出ていたのか、と短い場面の中にいくつもの発見がありました。
視聴者の方々も、ドラマを見ながら、白綱島の一員になっていくのではないかと思います。
もがき、苦しみながらも、日々を懸命に生きていく人たちが、最後にそれぞれどのような光を目にするのか。今の私は原作者ではなく、オンエアを一番楽しみにしている人なのだと思います。