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菅田将暉&ヤン・イクチュンがボクサーに、寺山修司『あゝ、荒野』映画化

2016年07月26日 11:21  CINRA.NET

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左から寺山修司、菅田将暉、ヤン・イクチュン
寺山修司の小説『あゝ、荒野』が映画化され、2017年に全国で公開される。

寺山が1966年に発表した長編小説『あゝ、荒野』。2011年に松本潤主演、蜷川幸雄演出で舞台化された。映画版では時代設定を近未来の新宿に変更し、ボクシングジムで出会った少年院あがりの新次と、吃音と赤面対人恐怖症に悩む「バリカン」の奇妙な友情を描く。新次役を菅田将暉、バリカン役にはヤン・イクチュンをキャスティング。メガホンを取るのは菅田も出演した映画『二重生活』の岸善幸。音楽は岩代太郎が担当する。

撮影にあたって菅田は、「ボクシングに挑戦する為、人生で初めて体を鍛えています。精神的な痛みを表現するような作品は今までやってきたけれど、男ならではの闘争心や肉体的痛みを表現する作品は初めてなので、今世紀最大に疲弊して、今しかできない、脂っこい作品にしたいです」と意気込みを語っている。

『息もできない』などで知られるイクチュンは「菅田将暉さんとは、ボクシングのトレーニングでご一緒しましたが非常に勘がよく、なにより目がとてもイイと思いました。共演させて頂くのがとても楽しみです」とコメントしている。

ボクシング指導を行なった松浦トレーナーは、菅田について「ボクサーに必要な要素である距離感や、あて勘がいい。相手が打ってくるのに対して空気を読むセンスと、お芝居のバランスも絶妙だと感じます。もう少しやれば本当のプロボクサーを目指せるのではないでしょうか」と太鼓判を押している。

■菅田将暉のコメント
ボクシングに挑戦する為、人生で初めて体を鍛えています。
精神的な痛みを表現するような作品は今までやってきたけれど、男ならではの闘争心や肉体的痛みを表現する作品は初めてなので、今世紀最大に疲弊して、今しかできない、脂っこい作品にしたいです。
ヤン・イクチュンさんとは既に何回かお会いしました。
映像の中では目が怖くて、暴力的で、冷たくて、鋭くて、かっこいい。目が離せない。
実際にお会いしてみると、チャーミングで、優しくて、一緒に食事をした時は、ギャグを言っていたりして、その愛おしいギャップにやられました。
監督もやられているので、映画への想いなどの話も聞かせていただき、熱量と、視野の広さを感じました。いい意味で、怖くて、楽しみ。
岸監督は僕にとってのジュリエットです。
「二重生活」でご一緒したのですが、ジュリエットに会うため、褒めてもらうため、頑張って、走り回ります。
命がけでこの作品に臨みます。

■ヤン・イクチュンのコメント
寺山修司、唯一の長編小説を原作にした「あゝ、荒野」への出演が決まったことを、本当に光栄に思います。この作品への参加を決めてから他の作品への出演を控えるようになりました。暫くは「あゝ、荒野」に集中したいと思ったからです。今までの作品全てが大切で特別でしたし、芝居において悩ましい点はどの作品においてもありましたが、「あゝ、荒野」には、それ以上のプレッシャーを感じます。役作りをしている今、ボクシング、言語の壁、その他学ぶべきこと、やるべきことが山積みの中、緊張とやり通せるか不安を感じているのは事実です。
しかし、それらこそ、この作品に参加する過程でしか味わえない、素晴らしい映画的、ドラマ的な要素の一つと感じています。菅田将暉さんとは、ボクシングのトレーニングでご一緒しましたが非常に勘がよく、なにより目がとてもイイと思いました。共演させて頂くのがとても楽しみです。
素晴らしい作品に参加できることを感謝しながら、邁進していきます。

■岸善幸監督のコメント
学生時代から触れてきた寺山修司作品を、しかも、ボクシング映画を撮ることは夢でした。
キャストは、現在公開中の「二重生活」でご一緒した菅田将暉さん、そして大好きな韓国映画「息もできない」の監督・主演のヤン・イクチュンさん、二人を中心に演技派の役者たちが顔を揃えてくれました。是非とも楽しみにしていただきたいと思います。