いきなりだけど、僕にはコンプレックスがある。それは、致命的に字が下手であるということ。もうホントに、役所で書類に記入をしたりだとか、郵便物を受け取る際のサインだとか、毎度毎度、自分の名前ですらまともに書けない自分がイヤになる。
子供の頃はもっとちゃんと書けたはずなんだけど、今になってみればミミズが這うような拙さ。我ながら情けなくなってくる。
できることなら、達筆になりたい……しかし、いざ達筆になったらなったで、デメリットに晒される場合もあるようだ。(文:松本ミゾレ)
達筆が周囲に知られ、業務命令で色々なものを書かされる
先日、ツイッターでの巡回に精を出していたら、こんなツイートを発見した。
「就活生の皆さんへ。職場で『書道が趣味です』と言ったら、事あるたびに宛名だの熨斗袋だの表彰状だの書かされるので、履歴書の趣味欄にはクソの役にも立たないことを書いておくべきです。哲学とか」
このツイートをした人物、せっかく趣味で楽しんで満足していたのにも関わらず、その趣味が書道だったがために、会社の人に「それなら」と、さまざまな雑務を任されるようになってしまったのだ。
得意先への宛名書きだの、のし袋だの、果ては表彰状なんてのを、何かにつけて任されるというのは、結構めんどくさい。
ましてや趣味ということで、周囲には「それならこういう苦じゃないでしょ」とか思われていそうでいたたまれない……。追加で報酬がもらえるのならまだしも、きっとそういうの、ないんだろうなぁ~。
山のような年賀状に死にそうな顔で向き合っていた書道の先生……
職場では、宛名書きなど、達筆社員が活躍するシーンが少なくない。年賀状だったり、暑中見舞いなんてのは、その最たる例である。
実際、僕も中学生のころ、書道の先生が山のような年賀状を前に、死にそうな顔をして向き合っている場面を見たことがある。
件のツイートに対しては「達筆うらやましいですね」という前向きな意見も寄せられていたけど、当人にとってみれば「え? そういう反応?」だったりすることだろう。達筆というのは素晴らしい美点だけど、社会では面倒事を押し付けられるポジションにいることも少なくないのだろう。
未だ職場で趣味を公言していない皆さん。そして未来の社会人の諸君。趣味についてアピールする際には、重々注意して、万に一つも自分の会社の業務内容に貢献しそうにないものを挙げよう!
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