開発中のトヨタ・ヤリスWRC TOYOTA GAZOO Racingは7月25日、2017年からWRC世界ラリー選手権に参戦するトヨタ・ヤリスWRCのテストの様子を伝える公式動画とテストの状況を伝える画像を公開した。
2017年からWRCに復帰するトヨタは、TOYOTA GAZOO Racing WRCチームとしてフィンランドのトミ・マキネン・レーシングを中心に、日本を含む7カ国のメンバーによってヤリスWRCの開発を進めている。25日にトヨタから発表された内容によれば、フィンランドの開発拠点に近い場所でシェイクダウンを行い、その後多くの場所でテストを繰り返しているという。開発はまだ初期段階であるが、ヨーロッパのあらゆる道ですでに5000キロを走破してきたとのこと。
また、開発を効率的に進めるために2台目を早期に製作し、チーム・プリンシパルを務めるトミ・マキネンが自らステアリングを握ったほか、ユホ・ハンニネン、ヤルコ・ニッカラというふたりのWRカー経験者がテストに加わった。
「2台体制をしいた理由は、開発をふたつのパートに分けたかったからだ。1号車のチームはフィンランド国内で活動し、エンジンとギアボックスに焦点を当て、車両の信頼性と耐久性向上に注力している。2号車のチームはサスペンションに焦点を当て、スペインやポルトガルといったフィンランド以外のヨーロッパをベースに活動している」とチーフエンジニアのトム・フォウラー。
「ターマックでのテストはまだ始めていないが、車両のパフォーマンスレベルはとても高いと言える。これまでのところ大きな問題もなく進められており、チームの励みになっている」
また、マキネンは「気持ちをおさえきれず、自分がいちばんにクルマを走らせたんだ」と語った。
「素晴らしいフィーリングで楽しく運転ができた。メインテストドライバーであるハンニネン、そしてニッカラが加わってくれたことも、とても幸運だ」
また、ハンニネンはヤリスWRCについて「最初に運転したときはとても感銘を受けた」と語った。
「ハンドリングと車両のバランスは完璧だったし、設計も非常に優れている。クルマの信頼性が高く大きな問題もなかったので、フィンランド国外で初めて行ったテストでは時間を無駄にすることなく、予定どおりの走行距離をカバーできた。さまざまな状況・条件でテストを行ってきたが、ヤリスWRCのパフォーマンスはとても安定している」
この日公開された動画では、走行中のヤリスWRCの様子を見ることができるほか、TOYOTA GAZOO Racing WRCチームのテスト風景やマキネンのコメントも収録されている。また、チームは公式のSNSを開設。開発の様子を情報発信していくという。SNSのアカウントは下記のとおりだ。
Facebook:https://www.facebook.com/TOYOTAGAZOORacingWRC
Twitter:https://www.twitter.com/TGR_WRC (@TGR_WRC)
Instagram:TOYOTA GAZOO Racing WRC (@TGR_WRC)
YouTube:https://youtube.owacon.moe/channel/UCCtALHup92q5xIFb7n9UXVg