スーパーGT第4戦SUGOは、レース終盤に最終コーナーで起きたクラッシュにより赤旗終了。GT300クラスは終盤にトップを奪った31号車TOYOTA PRIUS apr GTが優勝した。
レース序盤はポールシッターVivaC 86 MCの土屋武士が順調に後続との差を広げていく。その後ろではSUBARU BRZ R&D SPORTと31号車プリウス、GAINER TANAX AMG GT3、UPGARAGE BANDOH 86の4台が激しいバトルを展開していく。それぞれのギャップは接近しながらも、しばらくはこう着状態が続いてしまう。
この間にトップを行くVivaC 86はマージンを9秒まで広げることに成功するが、24周目の最終コーナーでマッハ車検 MC86がスピンしてコースサイドにストップ。車両回収のため、セーフティカーが導入されることになった。
これでマージンがリセットされたVivaC 86は、リスタート後、31周目を終えてピットイン。松井孝允にドライバー交代してコースへと復帰する。ピット作業を済ませたマシンのなかでは、トップとして戦列に復帰したものの、その翌周にピットへ向かったUPGARAGE 86がVivaC 86を逆転してトップに浮上。3番手には、こちらも迅速なピット作業で順位を上げた31号車プリウスが続いた。
各車、続々とピットワークを終えていくと、上述の3台は着実に順位を上げていったが、46周目までピット作業を遅らせたマネパ ランボルギーニGT3が平峰一貴から織戸学へドライバー交代すると、クラストップとしてコースへ復帰。マネパ ランボルギーニ、UPGARAGE 86、VivaC 86、31号車プリウスというトップ4になる。
マネパ ランボルギーニと2番手以下との差は10秒以上に開いていたが、トップを追うの3台はハイペースで周回し、秒単位でギャップを削っていく。そのなかで、54周目の1コーナーで86 MC同士の順位が逆転。さらに、58周目には31号車プリウスもUPGARAGE 86をとらえて3番手に浮上した。
勢いにのる31号車プリウスの中山雄一は、そのままトップ争いを展開するマネパ織戸とVivaC松井に接近。61周目に松井を攻略すると、さらに織戸へと襲い掛かった。
中山は馬の背コーナーで、織戸に並びかけるも、ここは織戸が巧みにブロック。しかし、これで両者のギャップはほぼなくなり、テール・トゥー・ノーズの状態となる。
63周目に入った1コーナーで中山はアウト側から並びかけると、オーバーテイクに成功。織戸はその後、後方から迫ってきた松井、BRZの井口卓人にも交わされ、順位を落とすことになった。
トップに立った31号車の中山は順調に後続との差を広げていくが、72周目にUPGARAGE 86の山田真之亮が最終コーナーでタイヤバリアに激しくクラッシュしてしまう。これによりレースは赤旗中断となり、そのまま再開されることなく終了となった。
これで、今季から投入されたZVW50型新型プリウスが参戦開始から3戦目にして、嬉しい初優勝を飾った。