トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部
WEC第4戦 ニュルブルクリンク6時間 公式予選
天候に翻弄され、TOYOTA GAZOO Racingの
2台のTS050 HYBRIDは3列目から決勝へ
FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ニュルブルクリンク6時間レースの予選が行われた。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは変わりやすい天候に翻弄され満足いくアタックが出来ず、5,6番手でグリッド3列目から明日の決勝レースに臨むこととなった。
TS050 HYBRID #5号車:(中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
公式練習第3回目: 2番手 (1分41秒293), 28周
公式予選: 6番手 (平均1分40秒748)
TS050 HYBRID #6号車:(小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
公式練習第3回目: 6番手 (1分42秒309), 30周
公式予選: 5番手 (平均1分40秒639)
朝から断続的な雨に見舞われ、変わりやすいコンディションの中で、チームはタイヤチョイスやセッティングに悩まされる一日となった。
午前中の公式練習第3回目は、霧のために予定より45分遅れで実施。ウェットコンディションで開始されたが、雨は止み、セッションが進むにつれてコースコンディションが改善していき、中盤以降はドライでの走行になった。2台のTS050 HYBRIDは、ライバル勢と遜色のないタイムを叩き出し、予選、決勝での走りにも期待がかかった。
しかし、予選のグリーンライトが点灯する直前から軽い雨が降り始め、セバスチャン・ブエミと小林可夢偉がドライブする2台のTS050 HYBRIDは、インターミディエイト・タイヤで最初のアタックに向かった。しかし、雨はすぐに上がってコースのライン上は乾き始め、2台は共に1周のアタックの後すぐにピットへ戻り、ドライ仕様のタイヤへと交換した。
同時にこのピットでブエミはアンソニー・デビッドソンへ、小林はステファン・サラザンへとドライバーを交代し、共にラップタイムを2秒以上更新した。
WECの予選では、2人のドライバーそれぞれのベストタイムの平均でグリッドが決定されるため、ブエミと小林はドライタイヤで再度アタック。
2人はインターミディエイト・タイヤでのタイムは更新したが、アタックラップ中に再び雨が降り始めて一気に路面コンディションが悪化。結局グリッドポジションを上げることは出来なかった。2台のTS050 HYBRIDは3列目から明日の6時間レースに臨むこととなる。
決勝レースは、24日(日)の午後1時(日本時間・午後8時)にスタートが切られる。
アンソニー・デビッドソン:
複雑なコンディションでの困難な予選でした。ドライブするのも難しかったのですが、1周のアタックではコース上の混雑にも苦しみ、上位争いには加われませんでした。決勝レースこそが重要ですし、決勝でのペースには自信があります。
セバスチャン・ブエミ:
天候のおかげで奇妙な予選となってしまいました。我々はタイヤ選択やセットアップの面で決勝レースに焦点を合わせていたので、予選でのパフォーマンスについては妥協せざるを得ませんでした。それが予選の結果に出てしまったということですが、でも少し残念です。
小林可夢偉:
予選時のコンディションは簡単ではありませんでしたが、我々が狙っているのは予選ではありません。我々は決勝レースでのセットアップに集中しており、3列目グリッドはその結果と言えます。レースは別の展開になると思っていますし、力強いレースが出来ると思っています。
ステファン・サラザン:
コースコンディションは非常に難しい状況でした。我々がドライタイヤでコースインした時、まだコース上には濡れた部分が残っており、限界でのアタックは出来ませんでした。厳しい予選結果となったことは分かっていますが、1周のアタックではない、決勝レースのペースでは勝負出来るはずです。我々のターゲットは決勝レースであり、決勝へ向けたTS050 HYBRIDのバランスも良いので、良いレースが出来ると思っています。