WEC世界耐久選手権第4戦は7月23日、ドイツのニュルブルクリンクで公式予選が行われ、7号車アウディR18(アンドレ・ロッテラー/マルセル・ファスラー組)がポールポジションを獲得した。
LMP1-Hクラスに参戦する各メーカーがふたたびハイダウンフォース仕様のエアロパッケージを持ち込み、シーズン後半の勢力図を占ううえで重要な一戦となった今回の第4戦ニュルブルクリンク。金曜から土曜朝にかけて行われた三度のフリー走行では、ポルシェ919ハイブリッド勢が一度もベストタイムを譲らず、安定した速さを発揮していた。
厚い雲に覆われるなか始まった23日の公式予選では、一転してアウディ勢が速さを見せ、7号車はアンドレ・ロッテラーが1分39秒239、マルセル・ファスラーが1分39秒649をそれぞれマークし、平均タイムでもトップに立つ。
チームメイトのアウディ8号車は、ルーカス・ディ・グラッシが1分38秒777と驚異的なラップタイムをマークするも、チームメイトのオリバー・ジャービスがアタック中にスピンを喫し、1分40秒644というタイムとなったため、7号車がポールポジション、8号車が2番手という結果に。
アウディ勢が地元でフロントロウを独占する結果となった。なお、今回7号車はトレーニング中の不運な事故で脊椎を損傷したブノワ・トレルイエを欠いているが、チームにとっては明るいニュースとなった。
ポルシェ勢は、マーク・ウエーバーとマルク・リエブのアタックともに伸びず、3番手、4番手とアウディ勢の後塵を拝する結果となった。シーズン後半戦に向けた“超ハイダウンフォース仕様”の新エアロパッケージを持ち込んだトヨタTS050ハイブリッド勢は天候に翻弄され、小林可夢偉とステファン・サラザンがアタックを行った6号車が5番手、セバスチャン・ブエミとアンソニー・デビッドソンがドライブした5号車が6番手という結果となった。
LMP2クラスは26号車G-ドライブ・レーシングのオレカ05・ニッサンがポールを獲得。LM-GTE Proクラスは95号車アストンマーチン・レーシングが、LM-GTE Amクラスは88号車アブダビ-プロトン・レーシングがそれぞれトップにつけた。山岸大のドライブする50号車ラルブル・コンペティションはLM-GTE Amクラス5番手に終わった。
決勝レースは7月24日午後13時(日本時間20時)にスタートする。