次のストラテジーグループの会合で、コックピット保護デバイス「ハロ」の最新仕様の評価が議題に上げられるという。次回の会合は、来週の7/28(木曜)にスイスのジュネーブで開かれる予定だ。
ドライバーたちはハンガロリンクでの金曜ブリーフィングで、最新のハロの長所と短所について、パワーポイントを使ったプレゼンテーションを受けた。FIAのセーフティディレクター、ローレン・メキースとレースディレクターのチャーリー・ホワイティングから、ドライバーにこのようなプレゼンがされるのは、昨年オースティンで行われた初期的なデザインの提示に続いて、これが2度目のことだった。
過去のいくつかの事故の例について、もしこのデバイスがあればどうなっていたかを検討した結果、FIAはハロが大幅に安全性を高めるとの確信を持っているようだ。現在、ハロは2017年からの導入を前提に準備が進められているが、正式決定にはストラテジーグループの承認が必要とされる。
レッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーは、シルバーストンで、「ハロがあまり好きではないし、現時点では賛成票を投じるつもりはない」と発言した。だが、ハロがストラテジーグループで否決された場合、FIAはレギュレーションにも定められている「安全性の見地からの強制的適用」を選択する可能性もある。
ブリーフィングでのプレゼンテーションを見たトロロッソのカルロス・サインツJr.は、「(ハロが)生命を救うことは明らかだ。これは100%間違いない」と語っている。
「まもなく投票が行われることになる。FIAはこのデバイスに全力を注いできたし、多くの状況でかなりうまく機能するようになっている。今日彼らが見せてくれたスライドや画像は、強く印象に残るものだった。あれを見れば、ハロがどのようにして安全性を高めるか、そして、これがあれば多くの生命を救えたかもしれないということが、よくわかる」
「ドライバーとしてハロがあまり好きになれず、F1にはそぐわないと感じていたとしても、あれを見せられたら、なるほどと思わざるをえないだろう。実際のところ、僕もハロは好きではない。でも、父親に『お前は間違っている』と言われて、自分でも父親が正しいことはわかっているんだけど、それを認めたくないときってあるよね。たぶんあれと同じだよ!」