ルノーのF1パワーユニットが次に大幅なアップグレードを投入するのは、2017年の開幕戦になるという。つまり、もう今季はないということだ。
ルノーは冬の間に開発トークンを7つ使って、新しい仕様のパワーユニットで今季の開幕を迎えた。その後は、バーレーンでの小さなアップデートで1トークン、モナコで導入した新しいスペックで3トークンを使用した。
こうして残りが21トークンとなったところで、ルノーは次回のアップグレードをいつ投入するかを決めていなかったが、どうやら次の大規模な改良は今シーズン終了後と考えているらしい。
ハンガリーでアップデートの予定について質問されたレミ・タファンは「来年になるだろう。私たちが準備している次の大きなステップを投入するのは、来年の第1戦だ」と述べた。
「今シーズンの終わりまでは、現在のスペックから最大限のパフォーマンスを引き出すことに取り組むつもりだ。今年の第1戦(オーストラリア)と第6戦(モナコ)で入れたような大きな改良は、今年中には、もうないだろう」
モナコで使われた新しいスペックのパワーユニットは、1周およそ0.5秒のゲインがあったと考えられている。
タファンは2015年に苦戦したことを考えれば、今年ルノーがエンジンについて示した進歩には満足していると語るいっぽう、まだ解決すべき課題は多いと認めている。
「昨年とても厳しいシーズンを過ごしたことを考えれば、現状には十分に満足できる。コース上でのパフォーマンスには明らかな改善が見られ、ファクトリーから持ってきたものが実戦でも、すべてうまく機能しているからだ」
「それは着実に前進している証拠だ。開幕戦とモナコ/モントリオールで投入した新しいスペックについても、いい手ごたえが得られた。すべてがうまく機能している。この先の道程はまだ長いが、進んでいる方向は間違っていない」
これまでにルノーが使ったトークン数は他社と比べると半分ほどでしかなく、まだ21トークンを残している。しかし今後も必要なぶんを使うだけで、すべてを使いきらずにシーズンを終えても構わないと考えているようだ。
2016年ハンガリーGPまでに各マニュファクチャラーが使用したトークン数
フェラーリ:29(残り3)
ホンダ:22(残り10)
メルセデス:21(残り11)
ルノー:11(残り21)