2016年のスーパーGT第4戦が23日、スポーツランドSUGOで開幕し、9時15分からスタートした公式練習でGT500クラスはRAYBRIG NSX CONCEPT-GTがトップタイムを記録した。
第3戦として予定されていたオートポリス大会が平成28年熊本地震の影響により中止となり、第2戦富士から約2カ月半ぶりの公式戦。サーキットはレースウィークを待ちわびていたファンで賑わい、朝のセッションから早くも各コーナーとも多くのファンで埋め尽くされた。
ドライコンディションではあるものの、上空は雲に覆われており、気温20度、路面温度25度と7月中旬とは思えない涼しさでセッションがスタートした。開始と同時に各車が一斉にコースインし、予選に向けて周回を重ねていくが、ドラゴ モデューロNSX CONCEPT-GTはエンジンが始動しないトラブルに見舞われ、約50分にわたってガレージ内で作業。セッション後半にはコースインし、遅れを取り戻すべく積極的に周回を重ねている。
気温などが低いこともあり、セッション序盤から好タイムが連発。開始から15分を過ぎたところでWAKO’S 4CR RC Fが1分11秒606を記録し、早くもコースレコード(1分11秒607)を更新する。そこにWedsSport ADVAN RC Fが同じ1分11秒606を記録して、0.001秒単位まで同タイムで並んだ。
セッション中盤にカルソニックインパルGT-Rが1分11秒509でトップタイムを更新すると、2番手にWeds RC F、3番手がWAKO’S RC Fと比較的ウェイトハンデが軽いチームが上位に顔を連ねた。一方、ランキング首位のMOTUL AUTECH GT-Rや同2位のKeeper TOM’S RC Fなど50kg以上のウエイトを積んでいるマシンは、その影響もあってか上位に顔を出せない状態が続いた。
スタートから1時間を過ぎると各チームはロングランなど、それぞれが予定していた走行プログラムをこなしていく形となり、順位変動はなし。SUGOといえば毎年アクシデントなどで赤旗中断など公式練習から荒れた展開となるが、今回はコース上でストップするマシンもなく順調にセッションが進行。SUGOにしては珍しい展開となった。
ところが、このまま各クラスの専有走行に入るかと思われた矢先、GT300クラスのSUBARU BRZ R&D SPORTがSPアウトでクラッシュ。赤旗中断となった。乗り込んでいた井口卓人はFROを助けを受けてマシンを降りている。この赤旗により、セッションは予定より7分遅れて、各クラスの専有走行から再開された。
セッション最後に行われる10分間の専有走行は予選をシミュレートした走行となり、実際の予選同様に目まぐるしくトップが入れ替わる展開になった。そのなかで速さを見せたのが、RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。山本尚貴が1分11秒057を叩き出しセッション全体でトップタイムとなった。2番手には0.1秒差でS Road CRAFTSPORTS GT-Rが続き、昨年のSUGO戦で優勝争いを演じた2台が上位を独占した。
3番手にはARTA NSX CONCEPT-GTが続いたほか、KEIHIN NSX CONCEPT-GTも6番手に食い込み、序盤戦は苦戦を強いられたホンダ勢が息を吹き返したように終盤にかけてタイムを更新。またトップ14台が0.9秒以内にひしめく接戦の結果となった。
注目の公式予選、GT500クラスは14時50分からQ1が開始される予定。ここまでの流れをみると、1分10秒台でのポールポジション争いとなりそうだ。