スイスの投資会社ロングボウ・ファイナンスS.A.が新オーナーとなったザウバーF1チーム。ドライバーのフェリペ・ナッセは、一連のチームの動向について、すべては把握していなかったと語る。
チームはハンガリーGPを前に、今後はロングボウ・ファイナンス社がチームの所有権を持つと発表している。
「噂されてはいたし、チームが厳しい立場に置かれていたのは知っていたけど、すべてを把握してはいなかった」とナッセ。
「僕自身も含めて、チームスタッフやメカニックみんなにとっても、これで仕事を進められるという保証を得られたのだから、いいニュースだよ。少し時間を要したけどね」
ロングボウ・ファイナンス社は、所属するマーカス・エリクソンとつながりがあると噂されているが、エリクソンは明言を避けている。
「僕が何か知っているわけではないんだ。一連の出来事に関わってはいないしね。チームにとって新しいオーナーは重要だけど、彼らが何者かというのは僕には関係のないことだよ。お金を準備してチームを運営するのは僕の仕事ではないからね」
ナッセ、エリクソンふたりの望みは、短期であれ長期であれチームに利益をもたらし、結果的にコンストラクターズ争いと2017年用の新車開発にプラスの影響を与えてほしいということだ。
まずは第一歩として、ハンガリーGPでは両ドライバーが新しいリヤウイングをテストする。
「僕たちが資金面で苦しい戦いを強いられてきたのは周知の事実だ。望みどおりのアップデートもできていなかった。新オーナーがチームを向上させてくれることを願うよ。彼らのやりかたは気にいっているんだ」と、エリクソン。
ナッセは「以前からアップデートのプランはあったけど、ようやく機会を得ることができた」と安堵を口にする。
「残り11レースある。ポイント獲得のためにも良い戦いを期待したいね。この先、数戦でクルマのパフォーマンスをアップさせることが優先事項だ」
「チームは来季仕様のクルマを準備していて、やらなくてはいけないことが山積みなんだ。これまでのところ、すべてが遅れているからね。ただ、まだ残されたレースに向けてもやれることはあるよ」
ザウバーは、ここ数年コンストラクターズ選手権で下位に沈んでいるため満足な分配金も得られず、慢性的な資金不足に苦しんでいる。オーナー変更で、期待どおりに状況は変化するだろうか。