ルノーは、シルバーストンで行われたF1インシーズンテストの終了間際に、ジョリオン・パーマーのマシンに発生した火災の原因について調査を続けている。
パーマーはテスト2日目の7月13日にルノーR.S.16をドライブしたが、最後の走行で、セッション終了を告げるチェッカーフラッグが提示された直後にマシンから火が出るという一幕があった。これについて、チーム代表のフレデリック・バスールは次のように述べている。
「クルマから火が出た。どうやら原因はハイドロリック系のリークのようだ。当然のことながら、いったい何が起きたのか、くわしく調べているところだ」
「幸運だったのは、火災が最後の周に起きたことで、当日のプログラムをすべて完了することができた。ジョリオンにも何の問題もなかったし、すぐに火は消し止められた」
パーマー本人は、こう語っている。
「世間の話題に火をつけるようなラップタイムは記録できなかったけど、クルマに火をつけることはできたようだ……もちろん、予定外のことだったけどね」
「ハイドロリック系のリークが火災の原因みたいだけど、幸いにも、すぐに消し止めることができた。1日のプログラムには影響がなかったものの、サーキットに来ていたクルーや、エンストンのファクトリーのスタッフは、その後、予定していなかった仕事を強いられることになった」
パーマーはプログラムの大半を新型のサスペンションコンポーネントのテストに費やし、合計で98周を記録している。
また、バスールは、イギリスGPで起きたパーマーのピットストップのミスについても説明した。彼によれば、右後輪の取りつけが終わる前にパーマーを発進させたのは「ヒューマンエラー」の結果であり、同じミスが繰り返されないように手順を修正したという。
このミスは「危険なリリース」と判定され、パーマーは10秒のストップ&ゴー・ペナルティを科せられて最下位に転落した。その後、ギヤボックストラブルのためリタイアに終わっている。
「チームとして、ピットストップは何度も行うことであり、練習も繰り返している。だが、決してミスをしないピットクルーなど、この世にひとりもいない」と、バスールは言う。
「考えてみれば、約2秒の間にクルマをジャッキアップし、4本のホイールを交換してクルマを下ろし、発進させるというのは、本当にすごいことだ。私たちはピットストップをさらに速くすることに取り組んでおり、あの特定の事例において、何がうまく行かなかったのかも理解している。そして、同じミスが再び起きることのないように、すでに作業の手順に変更を加えた」
今週末のハンガリーGPでは、リザーブドライバーのエステバン・オコンがパーマーに代わってフリー走行1回目(FP1)に出走する。オコンにとって、FP1を任されるのは今季3度目だ。