ウイリアムズのチーフテクニカルオフィサー、パット・シモンズが、最近の低迷の原因をなんとしても究明し、パフォーマンスを改善したいと語った。ハンガリーGPには新しいフロアを持ち込むというウイリアムズだが、開発の重点は来季にシフトしているという。
2014年、2015年とコンストラクターズ選手権3位を獲得したウイリアムズだが、今年はカナダでバルテリ・ボッタスが3位表彰台に上ったものの、それ以降は精彩を欠き、イギリスGPではノーポイントに終わった。
シモンズは失ったパフォーマンスを取り戻すべく対策していく必要があると述べた。
「タイヤをうまく使えるようになればいいというわけではない」とシモンズ。
「大量の分析を行う。今の自分たちのパフォーマンスを細かいところまで調べ、しっかり向き合い、パフォーマンスを取り戻さなければならない」
「一番の課題はタイヤをうまく使うことだが、空力面で向上を図る必要もある」
イギリスGP後のシルバーストンテストで、ウイリアムズは3種類のフロントウイングを試し、テスト用のダブルデッカー・リヤウイングでダウンフォースレベルやバランスの評価を行った。しかしボッタスはテストの結果、フロントウイングのアップデートによる向上は小さく、テストでその直後のパフォーマンス向上につなげられるようなものを見つけることはほとんどできなかったと語った。
シモンズは、ハンガリーGPに新しいフロアを持ち込むが、サマーブレーク後には、空力面では小規模なアップデートを行うのみで、2017年用の開発に集中していく予定であると明かした。
「フォース・インディアはバルセロナ以降、空力面で大きく進歩しており、我々はそれについていけずにいる」とシモンズ。ウイリアムズは現在ランキング4位。3位のレッドブルとの差は106点に拡大し、5位のフォース・インディアは19点差にまで迫ってきている。
「我々も新パーツを入れていく必要がある。実際ハンガリーでは新しいフロアを導入する。それは喜ばしいことだ」
「だが我々は今、空力の開発において、ほぼ終わりに近い段階にいる。新車を風洞に入れる必要があるからだ」
「だからといって新しいパーツをもう導入しないということではない。準備中のものはあるし、他の分野の開発はストップしない」
シモンズは、最終的にはフォース・インディアとのランキング4位争いを制することができると自信を持っている。
「フォース・インディアを尊重しているし、彼らは極めて優秀なチームであることは分かっている。しかし我々は4位を守り切ることができると確信している」