夏になるたびに「今年こそは痩せる!」とダイエットを固く決意するも、数日後には食べまくっている自分。英会話をマスターしようと一発奮起して勉強を始めるも、1週間後には購入したテキストすら開かない。
自らの意思でやる気になったはずが、いつも途中で飽きて全然モノにならない――。そんな悪いクセを克服するコツを、7月18日の「ライフUP」(NHK総合)が伝えていた。番組によると、三日坊主体質の人は「グリット」が低いことが多いという。(文:みゆくらけん)
気分によって多種多様な方法を取り入れること
グリットとは、簡単にいえば「やり抜く力」のこと。成功する能力としてはIQよりも大きな影響があるそうだ。グリットは「始めたことはなんであれやり遂げる」「頑張り屋である」など、8つの問いに答えることで測定できる。
司会のDAIGOとゲストのYOUは、ともに自らを「飽き症」と認識しているが、グリット数をチェックするテストでも、2人はやはり散々な結果に。しかしグリットが低くても、三日坊主を克服することはできる。番組はそのための「4つのコツ」を紹介した。
1つめのコツは「浮気すること」。ひとつのやり方に固執せずに、色々なやり方・方法を浮気しながら継続してマスターしていきましょう、ということだ。Wさん(女性)はこの方法で英会話を上達させている。
かつては典型的な三日坊主だったWさん。英会話学校へ通っていたが、決まった曜日・時間に行くのが億劫になっていった。しかし「気分によって多種多様な勉強方法を行う」スタイルに変えたところ、飽きることなく続けられているのだという。
気分によって、スマホに入れた15種類の英語学習アプリを使い分けたり、自宅にいながら好きな時間にできるオンライン英会話を取り入れたり、実際に外国人とコミュニケーションが取れる交流イベントに参加したり……。
「英語そのものを学ぼうとすると、どこかで力尽きちゃう。英語を使って何をやりたいか、どうしたいか。その時の自分にとって良いものを、やっていったらいいんじゃないかと思います」
無理なくできる範囲で「あきらめること」も
2つめのコツは「スマホでメモをすること」。続けたいことをしている時に、疑問に思ったことや、ふと湧いたひらめきをスマホなどでメモし、あとで確認できるようにする。
「飽き」が致命的になるプロゲーマーのUさんは、自分を飽きさせないために毎日ゲームをしながら疑問やひらめきをスマホでメモし、明日のやる気につなげているのだとか。たとえばダイエットだったら、
「白滝パスタが意外にイケた! 体重500グラム減!」
などと、気づいたことを日記のように書き込むのもいいだろう。
3つめは「あきらめること」。ダイエットも勉強も家事も「絶対にここまでやらなければ!」と厳しいルールを自分に課すよりは、無理なくできる範囲でしましょう、ということだ。たとえば家事(掃除)なら、平日はトイレや風呂など狭い場所だけ、週末はリビングなど広い場所を掃除すると決めておけば、効率よく続けることができるという。
また、あきらめるとは「あきらかにする(明らかにする)」ということでもあり、自分が何をしたいのか、人生の優先順位は何か、などと一度深く考えてみるのも良いらしい。
YOUは最後に「あんまり克服するつもりはない」
最後のコツは「息を吐くこと」。三日坊主の原因となるイライラや「投げ出したい」というマイナスの気持ちは脳の扁桃体から出るが、扁桃体は瞑想をすることで縮小するのだとか。4~5秒息を吸って、10秒以上かけてゆっくりと吐く。
プチ瞑想ともいえるこの呼吸法を行うことで、リラックスしやすい体質になり、物事を続ける力につなげられる――。と、ここまで三日坊主の克服法について学んで納得しておきながら、最後の最後にこう言ってしまったYOUがステキだ。
「ひねくれてる性格だから、三日坊主は、あんまり克服するつもりはない」
それにしても驚いたのが、現代人が1回に集中できるのは「たった8秒」ということ。確かにスマホなど気を散らしやすいモノが多い現代だが、まさか金魚の9秒にも負けているとは!
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