折しもこの日の『夜遊び』は桑田が山下達郎のパクリ企画と自認する“アナログ盤棚からひとつかみ”であり、『ヨシ子さん』のアナログ盤もかける予定となっていた。他には山下達郎に敬意を表し『RIDE ON TIME』をはじめ桑田が自宅から持ち込んだレコードを目の前のターンテーブルで回して楽曲を流していく。『この胸のときめきを』(ダスティ・スプリングフィールド)や『あなたならどうする』(いしだあゆみ)、『リコンシダーベイビー』(フレディ・キング)に東海林太郎の『椰子の実』(作詞:島崎藤村 作曲:大中寅二)などバラエティ溢れるナンバーを紹介するなか、桑田が「オリコンで初登場2位にしていただきまして、本当に皆さんありがとうございました」と『ヨシ子さん』に触れた。
イギリス出身のロックバンド、ピンク・フロイドが1973年に発表したLP盤『狂気』(原題:The Dark Side of the Moon)から『タイム』に針を落とし「なかなか歌が始まらない」とボヤいたりしながらしばし聴いていると、「時間が押してきたということで…」と桑田が切り出して「7月27日発売の桑田佳祐で『ヨシ子さん』アナログ盤」を流し始めた。本日最大の目玉であろう初オンエアだ。ところが『ヨシ子さん』を数秒流したかと思うと、ピンク・フロイドの『タイム』がかかり、ふたつの曲がかぶり気味に行ったり来たりしながらのオンエアとなってしまった。桑田は「ピンクフローイドッ!」とハイテンションでその様子は『ヨシ子さん』2位を祝うかのようだ。