ハースは来季のドライバーラインアップについて、イタリアGP後から判断を始めると言及した。今年度よりF1に参戦をしたハースは、ロマン・グロージャンの目覚ましい活躍で現時点で28ポイントを獲得している。
グロージャンの相方であるエステバン・グティエレスは、11位を3回獲得しポイントに近い結果を残すもノーポイントが続き、シーズン序盤から続くVF16に起こる数々の技術的問題に悩まされている。
来年度に大幅な改変がなされるレギュレーションを考慮すると、現行ドライバーであるふたりの経験は重宝されるのが当然だが、フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属し、現在GP3のポイントーダーであるシャルル・ルクレールも来季のシートを争っているとされている。
2017年のドライバーについてハース代表であるギュンター・シュタイナーは、「まだ何も決まっていない。(ハースのオーナーである)ジーンとは具体的な話をしたが、イタリアGPが終わるまでドライバーや我々の動向を話すつもりはない。その話を気にしすぎてはいけない。我々はチームメンバーが何をできるのかわかっている。ハースが目指す場所はどこなのか、もう少し考える必要がある」
「チームとして、次のシーズンは何を成し遂げたいのか? 我々がF1でどのポジションにいるのか非常に不明瞭だ。だからイタリアGPが終わり次第、決定を下し状況を活性させる必要がある。9月初めまでドライバーについて明確な言及はしたくはないんだ。意見が錯乱することで、皆に誤解を招くようなことはしたくない」
グロージャンとグティエレスはシート確保に十分な活躍を見せているかを問われると「そうだね。ふたりは素晴らしいよ」と現行ドライバーを評価した。
「チーム全体が非常に良い仕事をしていて、ドライバーやエンジニア各々に特に問題は見当たらない。満足しているよ」
シュタイナーはイギリスGPのフリー走行を走り、今シーズン残り4回のフリー走行を予定しているシャルル・ルクレールにも特別な感情を抱いている。他の若手有力候補として、先日のシルバーストンテストにてハースで2日間走行したGP3のサンティーノ・フェルッチも名が挙がっている。
17歳のフェルッチはスーパーライセンス取得に必要な条件を満たしておらず、まだF1へステップアップはできない。それでもシュタイナーはフェルッチをこう評価した。
「フェルッチはF1に乗る準備ができていた。本当に驚きを隠せなかったよ。複雑なクルマを必死に理解をし、彼自身がやれることを遂行してよくやっていたと思う。彼の速さには驚かされた。若いのに準備を怠わらず、期待を大きく超えた出来だった」
「ドライバーを比較しデータを重ね合わせてみたが、エンジニアは満足気だった。多くの人が笑顔を見せていたよ」