2016年7月19日
トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部
NASCAR SPRINT CUP SERIES
第19戦 New Hampshire 301
開催日:7月17日
“トヨタ カムリ”勢がレースを支配。マット・ケンゼスが今季2勝目!
7月17日(日)、米国北東部ニューハンプシャー州ロードンのニューハンプシャー・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第19戦『New Hampshire 301』が開催された。
1周1.058マイルで最大バンク角も7度と低いロードンは1990年開設と比較的新しいコースで、“マジック・マイル”の愛称を持つ。カップ・シリーズでは年2戦行われており、秋の大会は“チェイス”の1戦として行われる。トヨタは過去6勝。うちマット・ケンゼスが2勝、カイル・ブッシュとデニー・ハムリンが1勝。昨年は夏と秋、両レースをトヨタが制している。
17日(日)午後1時41分に1.058マイルオーバルを301周(318.46マイル:約510km)して競われる決勝レースがスタート。最前列2番手からスタートしたカイル・ブッシュが2周目に首位を奪取。3番手スタートのマーティン・トゥルーエクス・Jr.がこれを追い、45周目にはハムリンとエドワーズもポジションアップ。18番手スタートから序盤戦は苦戦を強いられていたケンゼスも徐々に調子を上げ、72周目にはトップ5へ。“トヨタ カムリ”がトップ5を占める序盤戦となった。
この日は終盤までイエローコーションの少ない展開となったが、中盤戦もカイル・ブッシュとトゥルーエクス・Jr.が順位を入れ替えながらの首位争いを展開。3位でこのバトルを追い続けたケンゼスが、258周目にこの日初めて首位に立った。レースも終盤戦に入った263周目にコース上の異物によりこの日4度目のイエローコーションが出され、ほとんどの車両がピットへと向かったが、2位走行中のトゥルーエクス・Jr.にシフト系のトラブルが発生。クルーに押されてピットアウトしたが、ポジションダウン。
このコーションでは、唯一ハムリンがピットに入らない作戦を採り首位に立ったが、再スタート後わずか2周で、ピットインしてタイヤを2本交換したケンゼスがハムリンをパスし首位を奪還した。カイル・ブッシュはこの日ロングランで絶好調だったが、終盤戦に入ると数周毎にアクシデントによるコーションが発生する展開となり、苦戦。首位争いからは脱落してしまった。
285周目の再スタート直後には、8位を走行していたエドワーズが、直前の車両のスピンに巻き込まれクラッシュ。修復のため大きくタイムをロスすることとなった。首位に立ったケンゼスは、頻発するコーションからの再スタートも決め、追いすがるライバルを徐々に引き離して行き、最後は2秒近い大差をつけてトップチェッカー。今季2勝目を挙げた。
トヨタ勢は、この日最多の133周で首位を走ったカイル・ブッシュと、トゥルーエクス・Jr.(123周)、ケンゼス(38周)、ハムリン(5周)の4台あわせて全301周中299周で首位を走行する圧倒的な強さを見せ、トヨタとしての今季9勝目を飾ると共に、前日のエクスフィニティ・シリーズとあわせ、この週末の両カテゴリーを制することとなった。“チェイス”を決めるレギュラーシーズンは残り7戦。トヨタ勢は既に5人が勝利を挙げ、“チェイス”入りをほぼ確実としている。
その5人の中でも、今大会8位フィニッシュとなったカイル・ブッシュ(今季3勝)と20位に終わったエドワーズ(今季2勝)は、複数戦勝利に加え、もう一つの条件である第26戦終了時点でのランキング30位以内となるポイント(現在31位のドライバーとの充分なポイント差)を獲得したため、“チェイス”入りが確定した。ケンゼスは今大会2勝目を挙げたが、まだポイントが足りず、“チェイス”確定は次戦へ持ち越しとなった。
次戦第20戦は7月24日(日)、米国中部インディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われる。
マット・ケンゼス:
「ヴィクトリーレーンに立てるのはいつでも嬉しい。厳しい戦いの末に得た勝利であれば尚更だ。決まった言い回しになってしまうが、素晴らしい仕事をしてくれたチーム、スポンサー、そしてもちろんトヨタやTRD-USAの皆に感謝したい。予選や、レース序盤はあまり調子が良くなく、調整しながらのレースを強いられたが、楽しい一日だった」
■NASCARニューハンプシャー レースハイライト