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高度なアルゴリズムで余剰食料の寄付をオンデマンド化するスマホアプリ「Copia」

2016年07月18日 17:51  Techable

Techable

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小売店や飲食店などから余剰食料の寄付を受け、生活困窮者らに提供する“フードバンク”の取り組みは、世界各地に広がっているが、これを実現する上で課題となるのが、輸送手段の確保。

フードバンクの機能を担う非営利団体では、余剰食料の引き取りや運搬をボランティアが担っているケースが多く、機動性が十分に担保されていないのが現状だ。
・独自のアルゴリズムで余剰食料の寄付をオンデマンド化
カリフォルニア大学バークレー校の卒業生でもあるパキスタン出身の起業家コマル・アフマド(Komal Ahmad)さんは「Copia」を創業し、余剰食料の寄付をオンデマンド化するソリューションを提供している。

「Copia」は、余剰食料の種類や寄付先の場所などによって、事業者と非営利団体、ドライバーの三者をリアルタイムで最適にマッチングさせる、独自のアルゴリズムを実装しているのが特徴だ。

事業者が1回20ドル(約2100円)で「Copia」に余剰食料の引き取りを依頼すると、「Copia」のドライバーが、事業者に代わって、これを非営利団体に届けるという流れ。

事業者は、余剰食料の寄付によって税控除を受けるメリットがあるほか、追加料金を支払えば、「Copia」が余剰食料の現状をデータ解析した専門レポートも入手できる。
・余剰食料の寄付のオンデマンド化により食料の無駄を削減
「Copia」は、サンフランシスコ、バークレー、オークランドなど、カリフォルニア州の7都市で展開。

これまでに、83万トンの余剰食料を回収し、69万人を超える人々に届けている。

モバイルやデータ解析という最新テクノロジーによって、余剰食料の寄付をオンデマンド化できれば、より多くの食材を無駄にすることなく、必要な人々に届けることができそうだ。

Copia