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「ルールが不明瞭」。ハースも無線規制反対を表明

2016年07月18日 14:01  AUTOSPORT web

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行き過ぎた無線規制に反対を表明したハース代表、ギュンター・シュタイナー
F1の無線通信に関する規制には多くのチーム代表らが反対の意志を示しているが、最近このなかにハースのギュンター・シュタイナーも加わり、混乱を解決するようFIAに呼びかけている。

 現在F1では、スポーティングレギュレーション第27.1条に記載の「ドライバーは単独で、援助なく走らなければならない」との内容に基づいて設定された、無線通信の規制についての議論が巻き起こっている。

 イギリスGPではニコ・ロズベルグが上記の項目に違反したとしてペナルティを科されており、これについてレッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーが「ばかげている」と発言。ウイリアムズのテクニカルディレクターを務めるパット・シモンズも、ルールは「非常にあいまい」だと主張している。

 メルセデス・モータースポーツのトップ、トト・ウォルフも再考の必要があると考えており、チームも「競技の行き過ぎたレギュレーション」についての議論を求めている。ハースのチーム代表であるシュタイナーは、FIAはF1界全体のために、グレーな部分に決着をつける義務があると言う。

「もっとも難しいのは、何が合法で何が違法であるかの判断だ。そのラインがクリアになっていない。何を話していいのか、または、誰かが言った何かが暗号であるか否かということに、どうやったら線引ができるのだろうか? ピットウォールでは『これは話してもいいのか?』『わからないけど、多分大丈夫だと思う』といった会話がなされている。ルールが不明瞭なんだ」

「より詳しく定義する必要があるが、それがどれほど簡単な作業であるにせよ、私としてはやりたくない。(無線で)話をしないということは、ファンから何かを奪い取るということだ。この競技の利益のために、間違った方向に進むことなく、すべてを明確にしたい。いまのルールは、白か黒かと言えるものではないのだ」

 シュタイナーは無線の規制をある程度は理解するものの、シルバーストンでロズベルグとメルセデスが直面した状況においては、行き過ぎだと感じている。

「チームが戦略に関与できず、すべてがドライバーにゆだねらるというのであれば、公平だとは言えない。ただし、どうやってスタートすれば良いのかを教えるのは違う。『こうしろ、ああしろ』と指示を出し続ければ、マシンはプレイステーションに成り下がってしまう。そこに線を引くことに異論はない」

「ロズベルグについてはギヤボックスに問題を抱えていて、特定のギヤを使うなという指示だった。そのギヤを使うのが危険だと教えなければ、突然ニュートラルに入ってコースアウトしてもおかしくはない」