結婚しない若者が増えているというニュースが、ここ数年、定期的に話題になってきた。
その状況は変わらないまま、最近では50歳の時点で、未だ結婚をしていない人々の割合、「生涯未婚率」も注目されるようになっている。
婚活支援サービスを展開する、パートナーエージェントが先日、「アラフォー未婚男性(こじらせ男子)の結婚観」(複数回答あり)という調査結果を発表した。この調査は、6月下旬、38~42歳の未婚男性270人を対象に実施。そしてその結果がなんともげんなりするものだったので、ちょっとこちらでもざっくりと紹介していきたい。(文:松本ミゾレ)
アラフォー未婚男性の7割以上が恋人なし
調査ではまず、「あなたの結婚に対する考え方について教えてください」と質問。その結果は、「絶対に結婚したい」が13.2%、「結婚したい気持ちのほうが強い」は25.2%。結婚したいと考えている男性は、全体の約4割ということが分かる。
では、その4割の男性は、結婚に対して具体的にどんな努力を行っているのだろうか。「現在のあなたの交際状況について、教えてください」という設問への回答を見てみると、「交際はしていなく、意識している相手もいない」は60.9%。「交際はしていないが、意識している相手がいる」は10.7%と、7割以上の男性が恋人なし、ということが分かった。
さらに、現在交際相手のいない回答者に対して「現在のあなたの婚活状況について、教えてください」という設問をぶつけたところ、「現在婚活中である」との回答は、たった9.3%に留まった。9割は何もしていないというのだ。
これらをクロス集計すると、結婚したいと考えているが、交際も婚活もしていない「こじらせ男子」はアラフォー未婚男性の21.0にもなったとしている。
こじらせた中年男性の要求にドン引き…選べる立場ではないのでは?
現在未婚の中年男性回答者。彼らはなぜ未婚なのだろう。そして今後、どういう転機があれば結婚を決断するようになるのか。これについても、この調査は切り込んでいる。
「あなたが『結婚したい』と考えているのに、現在は未婚である理由について、教えてください」という設問。最も多かったは「理想的な相手に出会えていないから」で、55.9%を占めている。かなりの数の未婚男性は、もういい歳をしているのに、まだこんなことを言っているのだ。
余談ながら、僕は数社にまたがって恋愛コラムも書いている。婚活事情も取材することがあるが、この手の往生際の悪い男性を何遍も見てきた。はっきり書いておくと、よほどのイケメンだったとしても、年収が700~800万円ぐらいはないと、この年齢で未婚の男性というのは、もう選択する立場にない。そしてこのぐらいの年収の男性は、大体婚活に頼る前に嫁さんを見つけている。
自分は既に婚活市場で、刺身のツマみたいな価値しかないことを理解すべきなのに、頑として認めない者が本当に多い。
「いつか、いつか」なんて言ってる間に、婚期を逃すのはもったいない
また、「あなたはどのような条件を満たせば『結婚しよう』という考えになると思いますか」という設問への反応も痛々しい。
「心の底から好きになれる相手と出会えたら」が首位で57.4%。「自分と価値観・金銭観がまったく同じでストレスなく同じ時間を過ごせる相手と出会えたら」が50%。「自分と結婚観・家庭観がまったく同じで安心して結婚できそうな相手と出会えたら」が39.3%という結果になっている。
要は上位3つが、自分の理想とする相手との出会いがない限り、結婚はできないという回答傾向にあるということだ。いや、20代前半の女の子じゃないんだから……。
理想の相手に出会うなんて、なかなかありえないことだ。30代、40代にでもなれば、いい加減それも分かってくることだろうと思うし、その上で妥協で結婚する人が大半なのだ。それが嫌なら、結婚について色目を見せず、堂々と独身であり続ければいい。
今回の回答結果を見ていると、なんだか自分に結婚するだけの器量も勇気もないのに、いつか出会うお姫様との邂逅を、何の努力もせず待っている中年のおっさんたちの姿が透けて見えるような気分になった。「いつか、いつか」なんて言ってる間に、婚期を逃すのはもったいない。
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