カナダ・トロントで開催されているインディカー・シリーズ第12戦。16日に行われた予選は、スコット・ディクソンがポールポジションを獲得。Q1を突破できなかった佐藤琢磨(AJフォイト)は、20番手となった。
シリーズ終盤戦に突入したインディカー・シリーズ。今季抜群の強さを誇るチーム・ペンスキーがトロントでも速さを見せる。
前日の15日に行われたプラクティスでは、ランキングを独走するサイモン・ペジナウがトップ。エリオ・カストロネベス、ウィル・パワーと続きペンスキーが1-2-3。予選前のプラクティスでも、セバスチャン・ブルデー(KVSH)がトップに立つが、ペジナウ、パワー、カストロネベスと続き順調な仕上がりを見せる。
ふたつのグループに分けて行われる予選Q1。ペンスキーの4人は危なげなくQ1を突破する。前日のプラクティス1では、ホンダ勢トップの4番手だった佐藤琢磨だったが、そこからタイムを伸ばせず苦戦。予選もQ1で敗退となってしまった。
12人で争われるQ2。チームメイト3人とは違いセッティングに苦しんでいたモントーヤはここで敗退。速さを見せていたコナー・デイリー(デイル・コイン)も7番手とファストシックス進出は惜しくもならなかった。ファストシックスには、ペンスキーの3人に加え、ディクソン、ブルデー、そしてホンダ勢唯一となるジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)が進む。
ファストシックでもペンスキー勢が圧倒するかと思われたが、ここでディクソンが見事なアタックを見せる。
セッション終了時間までカストロネベスが59.9425でトップに立っていたが、ぎりぎりでラストアタックに挑んだディクソンが59.9073秒の会心のラップでカストロネベスを逆転。去年のミド・オハイオ以来となる今季初ポールを獲得した。
2番手はカストロネス。唯一ブラックタイヤで挑んだペジナウが3番手となった。
「ちょっと予想外だったよ。ラストアタックができるように秒単位でタイムラインを作ったんだ。ターン8では諦めていたけど、ポールを獲得するのには十分だったね」とディクソン。
ポールを逃したカストロネベスは、「これは別だから」と悔しさを少し見せながら笑顔でインタビューを受け、「なんて言えばいいかな? クルマは本当にいいよ。Q1は少しよくなかったが、エンジニアがセットアップを変更してくれて、とても良くなった」とコメントしている。