全日本F3第9戦富士を制したヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3) 全日本F3選手権第9戦は16日、富士スピードウェイで決勝レースが行われ、ポールシッターのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が優勝した。
朝から灰色の雲がサーキットを覆った土曜の富士。午前に行われた予選はウエットコンディションで争われ、マーデンボローは2番低下を2秒近く引き離してポールポジションを奪ってみせた。
迎えた午後の決勝は霧雨が舞うコンディション。直前に全日本スーパーフォーミュラ選手権の予選が行われたこともあり、コースには乾いた部分も出ている難しい状況のなか、スタートを迎えた。
ポールシッターのマーデンボローは好スタートをみせ、トップを維持したまま1コーナーへ。一方、2番手グリッドの千代勝正(B-MAX NDDP F3)は動き出しが
鈍く、その隙を突いた3番手の山下健太(ZENT TOM'S F312)、4番手の牧野任祐(TODA FIGHTEX)がポジションを上げていった。
トップのマーデンボローはギャップを広げようと逃げの姿勢をみせるが、ヘアピンの飛び込みで山下が追いつき、サイド・バイ・サイドの状態に。そのままダンロップコーナーへ向かっていくが、ここはイン側ラインをキープしたマーデンボローが守り切った。
山下の猛攻を防いだマーデンボローがじわりじわりとギャップを広げ始めた7周目、13番手争いをしていたF3-Nの廣田築(アルビレックスF306TLM)とDRAGON(B-Max Racing F308)が1コーナーで接触しクラッシュ。1コーナー縁石付近でマシンが止まったため、翌週にセーフティカーが導入された。
11周目終わりでセーフティカーランは終了。レースは残り3周で再開される。築いたマージンがなくなったマーデンボローだが、間に挟んだ周回遅れのマシンを巧みに使い抜群のリスタートを披露。ふたたびリードを広げていく。
一方、2番手以下の山下、牧野、千代勝正、坪井翔(ZENT TOM'S F312)は団子状態のまま1コーナーへ。この混戦で牧野、坪井が抜け出し、それぞれ2番手、3番手に浮上した。リスタートでは2番手につけていた山下は、ペースを上げられず5番手まで後退している。
3番手に浮上し、勢いに乗る坪井は14週目、最終コーナーで牧野に迫ると、ファイナルラップの1コーナーで激しいバトルを展開。これを坪井が制し、2番手に浮上。3番手に後退した牧野は、4番手千代にも攻め立てられ、ファイナルラップのホームストレートで横並びとなるが、0.03で逃げ切り、3位を死守した。
トップのマーデンボローはセーフティカー後の数周で4秒近いギャップを構築して圧勝。第6戦岡山以来となる、今季2勝目を挙げた。
F3-Nはスポット参戦の松井孝允(サムライサポーターズF306)がクラスポールポジションから逃げ切り、初優勝。2位には片山義章(Petit LM Racing)が続いた。なお、F3-Nは6台中、完走したのはわずか2台と波乱の展開となった。
■全日本F3選手権第9戦富士 決勝暫定結果(編集部計)
Pos.No.DriverCarGap122ヤン・マーデンボローB-MAX NDDP F315Laps237坪井 翔ZENT TOM'S F314+04''092312牧野任祐TODA FIGHTEX+05''438423千代勝正B-MAX NDDP F3+05''46957阪口晴南HFDP RACING F312+10''850636山下健太ZENT TOM'S F312+10''95372石川京侍TODA FIGHTEX+11''12888大津弘樹HFDP RACING F312+11''444921イェ・ホンリーKRC with B-Max F315+12''8411025松井孝允(F3-N)サムライサポーターズF306+18''2151178片山義章(F3-N)Petit LM Racing+32''7881228山口大陸タイロク・エクシード 28号2Laps133三浦 愛EXEDY B-Max F3124Laps1410岡崎善衛(F3-N)Glocal アルビTLM4Laps155アレックス・ヤン(F3-N)ALEX YANG Hanashima F37Laps1630DRAGON(F3-N)B-Max Racing F3089Laps179廣田築(F3-N)アルビレックスF306TLM9Laps