7月28日に開幕する世界ラリー選手権(WRC)第8戦フィンランドに向けた事前テスト中にクラッシュし、脊椎を骨折する大怪我を負ったダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)が、ラリー・フィンランドを欠場することになった。
ソルドが操るi20 WRCは、テスト走行中にジャンピングスポットをクリアした直後、サスペンションアームを破損。そのままコントロールを失い、高速で岩に激突した。
ドライバーとコドライバーのマルク・マルティは自力でマシンを脱したものの、病院へ搬送。マルティは大きな怪我を負わなかったものの、ソルドは脊椎を骨折しており、病院で治療を受けた後、自宅で療養していた。
ヒュンダイ・モータースポーツ代表のミシェル・ナンダンは、「ダニは順調に怪我から回復しつつある」とコメントし、今回の決定はソルドがもっとも得意とするラリー・ドイチェランドを見据えた上での決断だと語っている。
「彼が100パーセント完璧な状態を取り戻すことが何よりも重要だと考えている。そのため、ラリー・フィンランドを欠場させることにしたんだ」
「こうすることで、ダニは8月中旬のラリー・ドイチェランドにベストな状態で挑むことができるだろう」
また、ソルドの代役は事前の噂通り、ケビン・アブリングが務めることとなった。アブリングは昨年、ソルドが負傷した際にも代役出走を果たしている。
「ケビンが20号車i20 WRCをドライブする。彼はティエリー(・ヌービル)やヘイデン(・パッドン)とともに、来週実施する事前テストに参加する予定だ」
なお、ソルドがクラッシュを引き起こしたサスペンションアーム破損の原因について、ナンダンは調査は完了しており、改修を施している段階だと説明した。
「クラッシュしたi20 WRCを細部まで調査した結果、ダニをクラッシュさせる要因となった技術的問題を特定することができた」
「いくつかのパーツを精査していて、現在は2度と同じアクシデントが起きないと確信しているよ」