シーズン最大のイベントであるル・マン24時間を終えた世界耐久選手権(WEC)だが、次戦ニュルブルクリンク戦を前に、新たな性能調整(BoP/バランス・オブ・パフォーマンス)を発表。LM-GTEproクラスを圧倒的強さで制し注目されたフォードGTに、新たなパフォーマンスダウン措置は行われないこととなった。
24時間同様、チップガナッシがオペレートする2チーム(UK&USA)がエントリーする7月24日決勝のニュルブルクリンク戦だが、このイベントでも前戦同様の最低重量、ブースト圧レベルが保たれる。
また、ル・マンではフォードGTに唯一チャレンジできたライバルで、開幕2戦で優勝を飾ったフェラーリ488GTEも、前戦同様のBoPを継続することになっている。
フォードGTとフェラーリ488GTEの最低重量はそれぞれ1248kgと1268kgとなり、ル・マン24時間の予選を支配したあと、マシンに課せられた「最も重い最低重量」でレースをすることになる。
この構図は、ル・マン前戦のWEC第2戦スパ・フランコルシャンと比較すると、フォードGTは1263kg、フェラーリ488GTEは1243kgとなっていた。その結果、AFコルセの走らせる488GTEは圧勝。対照的にフォードGTは6時間に渡って競争力のなさを証明する結果に終わっていた。
ポルシェ911RSRは、最低重量を15kg軽減されると同時に、エアリストリクターの径を2mm絞られる措置。アストンマーティンV8ヴァンテージGTEは、ル・マン前からの最低重量1183kgを維持し、エアリストリクターもスパ戦時点のサイズに戻すことを許された。
また燃料容量に関しては、全車がスパでのレベルに戻すこととなっている。