フェラーリのキミ・ライコネンは、イギリスGP期間中に発生したトラブルはシルバーストンだけのものではないと主張している。また、チームメイトのセバスチャン・ベッテルは、レースでは強さはなかったものの、フェラーリのパフォーマンスの低下は一時的なものであると言う。
シルバーストンでのライコネンは予選、決勝ともに5位。ベッテルはギヤボックス交換による5グリッド降格のペナルティを受け、11番手からスタートし、9位でレースを終えた。ふたりの獲得ポイントは合計しても12ポイントにとどまり、今季最も低調な成績となった。
シルバーストンでのインシーズンテスト中に、ライコネンは多発したトラブルについて以下のように語っている。
「今回のテストではいつもどおりの仕事に取り組んでいて、いろいろなことを試し、良い部分を探ろうとしている。このサーキットでは多くのダウンフォースが必要になるけれど、シルバーストン特有の問題が出たわけではなく、全体的に足りないところがある。次のハンガリーのほうが間違いなくマシンに合うはずだ。優勝を狙えるほど良いかって? それは様子を見てみよう」
ライコネンはドライバーズランキングでは3位につけてるものの、5位のベッテルからは8ポイント差となっている。またライコネンは2014年のフェラーリ復帰以降、いまだに勝利を手にできずにいる。それでもライコネンは今シーズン中に問題を解決し、純粋な実力、もしくはライバルのトラブルなどの要因があったら、優勝できる可能性はあると話す。
「チームとしてはもっと上を期待しているし、勝つまでは理想的な状況だとは言えない。フェラーリとしては優勝を望んでいるが、これが現状なので、改善を続けていくしかない。シーズン後半がどうなっていくか、それはこれからじっくり見くよ。今年のフェラーリは勝てると信じているし、そのとき周囲にどんなマシンがいるかなどは、別に問題じゃない。レースで何が起きるかなんて誰にもわからないけれど、やるべき仕事をしておかなければならない。もっと相性がよく走れるサーキットはこれから絶対にあるはずさ」
フェラーリはコンストラクターズランキングでも、ドライバーズランキングでもメルセデスに大きな差をつけられている。どちらか一方のタイトルでも獲得のチャンスはあるかと聞かれると、ライコネンは「仕事を続けて前進し、タイトル獲得が不可能になるまでは絶対あきらめない。メルセデスは誰よりも強いけれど、だからといって対策をやめるべきだとは思わない。追いつく努力をし続けるよ」と前向きな言葉を発した。