F1イギリスGPで、マックス・フェルスタッペンのパフォーマンスを目の当たりにしたルイス・ハミルトンは、いまや彼は「あなどりがたい存在」であると考えている。
フェルスタッペンは、トロロッソからレッドブルへ移籍して初戦のスペインGPで優勝。オーストリアGPとイギリスGPでは、2戦連続となる2位表彰台を獲得した。シルバーストンでの2位は、ニコ・ロズベルグがレース後10秒加算のペナルティを受けた結果の繰り上がりではあるものの、フェルスタッペンは速さで上回るロズベルグを、まだ濡れていた路面でオーバーテイク。その後、数十周にわたって抑えこむことに成功している。
「レッドブルが速いことは、わかっていた。レースでは僕ら(メルセデス)のほうがレッドブルより0.5秒ほど速いペースになると言われていたと思う。彼らが僕たちに対抗できるだけのペースは間違いなくあった。マックスは素晴らしいレースをして、あなどりがたい存在であることを証明しつづけている」と、ハミルトンは語った。
ロズベルグはフェルスタッペンのディフェンスと、度重なるライン変更は「限界ぎりぎりの危険行為」と言うが、メルセデスのトップであるトト・ウォルフは18歳の若手ドライバーの走りに、大いに感銘を受けた様子で、こう評価している。
「レッドブルのマシンは、全体的に路面が非常に濡れていて、ドラッグが多いときに調子が良い。しかしマシンのポジションどりといい、マックスの走りぶりは目ざましいものだった。もっと良いマシンに乗っていたら、素晴らしいバトルができるはずだ」
ダニエル・リカルドはイギリスGPの予選で、初めてチームメイトのフェルスタッペンを下回る結果となり、決勝も20秒ほど遅れて4位で終わった。今季これまでの予選ではチームメイトに完勝しており「少し腹が立つ」とも発言したものの、フェルスタッペンの活躍は両者を後押しするものだと言う。
「チームの雰囲気が少し変わったんだ。ドライバーの交替があったバルセロナでは、雑音が多かった。そこで彼が優勝したものだから、状況は混沌としていた。その後のモナコでは、僕にも事件が起きたしね。マックスが加入してからは忙しかったし、F1のチーム内ではいろいろなことが起きている。彼は攻めていて、うまくやっている。僕としては、絶対に彼の上に立っていたい。いまの状況は、僕らの秘めている力を、より引き出していると信じているよ」