2017年のトヨタ・ワークスによる世界ラリー選手権(WRC)復帰に向けて、現在はToyota Gazoo Racingチャレンジ・プログラムで4度のWRC王者であるトミ・マキネンの指導を受けている勝田貴元と新井大輝が、7月15日から開幕する『auto24・ラリー・エストニア』にエントリーし、ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)デビューを飾ることとなった。
ふたりはこれまで、ともにR4規定のスバルWRX STIで経験を積んできたが、今季からはR5規定のフォード・フィエスタにマシンをスイッチ。より最新のラリーカーを学ぶべく、フィンランドの国内選手権に参戦していた。そして、さらなる習熟のために選手権レベルをワンステップ上げて、欧州選手権イベントに挑むことになる。
この高速のグラベル・ラリーは、今月末に開催される世界ラリー選手権(WRC)のラリー・フィンランドに向けた理想的な準備となる、とチームの代表であり彼らの指導教官でもあるマキネンは言う。
「勝田と新井は、彼らがこのプログラムを開始したころに比べても格段に進歩している、ということを報告しよう。まだまだラリーストとして多くの経験が必要なことは間違いないが、指導を行ってきたこの10カ月で、彼らがさらなる成長の可能性を秘めていることを確信している。我々のインストラクター・チームも、彼らの能力とスキル向上に繋がることには、すべて取り組もうと思っているよ」
ふたりとペアを組むコドライバーにも、経験豊富で日本のラリーファンにもおなじみの名前が集った。勝田と組むのは、新井敏弘や奴田原文雄ともコンビを組んだダニエル・バリット。新井と組むのは、彼の父親とともにスバル・ワールド・ラリー・チーム(SWRT)でも活躍したグレン・マクニールだ。
フィエスタR5での実戦は2戦目となるが、デビュー戦となったフィンランド国内戦では勝田・バリット組は堅実な走りでSM1クラス9位、総合10位で完走、新井・マクニール組は序盤、表彰台圏内で快走するも、マシントラブルで途中リタイアとなっていた。