12日、シルバーストンでのF1合同テストがスタートした。ザウバーを除く10チーム11人のドライバーが走行、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソがこの日のトップタイムをマークした。
午後に激しい雨が降ったためタイム更新は見られず、全員が午前中にベストタイムを記録している。
激しい雨と風のなか、ホームストレートのスタートライトの台から板が吹き飛ぶという事故があり、一時赤旗が提示された。幸いそこを通過中のマシンはなく、板が落下したのはレーシングラインから外れた場所だったため、大きな問題は生じなかった。
この日のトップはマクラーレンのアロンソ。105周を走行するなかで、アロンソは1分31秒290を記録した。このタイムはアロンソ自身がイギリスGP予選で出したベストタイム(Q2で記録)より約0.5秒速かったが、予選ではソフトタイヤを使用したのに対し、テストではスーパーソフトを使ったことによる違いであるとみられる。
2番手はメルセデス傘下の若手エステバン・オコン。初めてメルセデスW07に乗る機会を得たオコンは、123周と全ドライバー中最多の距離を走りこんだ。ドライコンディション時にはずっとミディアムタイヤで走行、トップのアロンソから1.543差のタイムとなった。
ウイリアムズの開発ドライバー、アレックス・リンが3番手。リンはミディアム中心で走行を行っている。
続く4番手はフェラーリのジュニアドライバーであるシャルル・ルクレール。イギリスGPでハースからFP1に初めて参加したルクレールは、この日、わずか19周の走行にとどまっている。午前中には空力関係の作業を行い、午後にはパワーユニットにトラブルが発生、天候も悪化したためあまり周回を重ねることができなかった。
フォース・インディアの開発ドライバーであるニキータ・マゼピンがF1初走行を行い、5番手だった。
6番手にトロロッソのカルロス・サインツJr、7番手にハースの開発ドライバー、サンティーノ・フェルッチが続いた。F1で初めて走行を行ったフェルッチは、この日、324.005kmを走行、スーパーライセンス取得に必要な条件ひとつを満たすことができた。この日のベストタイムはミディアムタイヤで記録している。
ピレリの来年用タイヤのテストのために2014年型メルセデスで走行したパスカル・ウェーレインが8番手。
ウェーレインが所属するマノーでは、リオ・ハリアントがステアリングを握り9番手。新パーツのテストを行ったハリアントはポジティブな感想を述べている。
10番手はルノーをドライブしたセルゲイ・シロトキン。最下位11番手はレッドブルのピエール・ガスリーだった。ガスリーは午前中にRB12でコクピット保護システム“ハロ”を試したが、ドライコンディションでは電気系のトラブルのため7周しか走行できなかった。
テストは翌13日まで続けられる。