オフィスで「ノンアルコールビール」を飲んでよいものか――。ネットでは何年も前から議論されているテーマだ。アルコールが入っていないのだから「普通の清涼飲料水と同じ」と主張する人がいる一方で、紛らわしいことはすべきではないという反論もある。
最近も2ちゃんねるに、終業後に職場でノンアルビールを飲んで上司に怒られた人物がスレッドを立てて不満をぶちまけていた。しかし、そんな時代も終わりを迎えるかもしれない。会社公認でオフィスに「ノンアルビール」の自販機を置く職場が現れたからだ。
サントリービールの社内では社員食堂で販売
7月5日付け日刊工業新聞は、ノンアルコールビール「オールフリー」を製造・販売するサントリービールが、オフィスに専用の自動販売機を設置する事業を展開していると報じた。自社のオフィスのほか、要望のあった企業に設置を進めているという。
かつては運転時など飲酒ができないときの代替飲料とみなされたノンアルビールだが、最近では「いつでも気軽に飲める」として身近になりつつある。酔わずにノドの乾きを癒せる点は、まさに普通の清涼飲料水と同じ感覚なのかもしれない。
とはいえ、「職場でのノンアルビール」には以前から批判もあり、自販機設置の是非についても意見が分かれるのではないか。サントリービールの広報担当者に取材したところ、意外にも違和感なく就業時間中に飲んでいる職場がすでにあるという。
「専用自販機の設置を進めるきっかけは、『来客用にノンアルコールビールを出したい』という企業からの要望があったため。会議の席でノンアルコールビールを供することで、『参加者の雰囲気が明るくなった』という感想もいただいています」
なお、サントリービールの社員食堂にはオールフリーが用意されており、社員は勤務中にノンアルビールを日常的に飲んでいるという。来客にもノンアルビールを勧めることがあるが、中には抵抗を示す人もおり、「その際にはお茶をお出ししています」とのことだ。
どんな企業がどんな客向けにノンアルコールビールを出しているのか気になるところだが、広報担当者は「いまのところ具体的な企業名は明かせません」ということだった。
あわせてよみたい:公務員のタバコ休憩はダメ?