フェラーリF1チームは、ここ2戦で3回のギヤボックストラブルに見舞われている。チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、これが最大の懸念事項であることを認めた。
セバスチャン・ベッテルはオーストリアGPでギヤボックスに問題が発覚し、交換のため5グリッド降格のペナルティを受けた。翌週のシルバーストンでもフリー走行1回目と3回目でトラブルを抱え、再度の交換とペナルティを余儀なくされている。調査により3回のトラブルは、それぞれ異なるものであることが明らかになっており、直近の2回については、マラネロで対策が進行中だという。
「(ギヤボックスのトラブルは)これで3度目であり、懸念事項となっている。できるだけ早期に解決すべき問題だ。具体的なことを話すには早すぎるが、素材に関係があると考えている。計算ミスではないことを願っている」
シルバーストンの土曜日午前中の走行で、週末で2度目のギヤボックストラブルに見舞われたベッテルは、腕を振りあげて怒りを露わにした。アリバベーネは、ベッテルの苛立ちに理解を示す。
「彼はロボットではなく、人間だ。私から見れば、実に当たり前の行為だよ」
イギリスGPではキミ・ライコネン5位、ベッテル9位。フェラーリはコンストラクターズランキングでメルセデスのはるか後方に沈み、3位のレッドブルが6ポイント差にまで迫っている。依然としてSF-16Hの信頼性が課題になっており、「セッティング変更に非常に敏感」な特徴があることもアリバベーネは認めている。
メルセデスに追いつくために、大幅なアップデートの計画はあるのだろうか。
アリバベーネは「そう願いたいが、シーズンのこの時期に驚くほどのアップデートは見込めない。まずは特定の問題を解決し、正しいマシンバランスにすることが必要だ。アップデートは、その後になる」と答えた。