世界ラリー選手権(WRC)に参戦するヒュンダイ・モータースポーツのワークスドライバー、ダニ・ソルドがラリー・フィンランドに向けた事前テスト中に大クラッシュ。脊椎を骨折する大怪我を負った。
今回の事故は、ソルドが操るヒュンダイi20 WRCがジャンピングスポットをクリアした直後に発生。着地の衝撃でマシンのサスペンションアームが壊れ、そのままコントロールを失い、高速で岩に激突したという。
ベテランのソルドと長年ペアを組むコドライバーのマルク・マルティも同じくマシンに乗り込んでいたが、幸いにして大きな怪我はなく、事故後は病院でソルドを看護しながら、金曜日の夜を過ごし、翌日に退院。ソルドも同様に病院を後にし、現在は自宅で療養を続けている。
この事故により、ソルドが7月28日に開幕するWRC第8戦フィンランドへ出場することはかなり厳しい状況となった。
ソルドの代役は、チームの第4ドライバーであるケビン・アブリングとなる模様で、彼は昨年のラリー・スウェーデンでも、ソルドがトレーニング中に肋骨を負傷した際も代役を務めている。なお、アブリングがエントリーする場合、新型i20 WRCで戦う初めての実戦となる。
チームは、事故の原因を究明するべく、ソルドのマシンを回収して調査を進めているほか、レギュラードライバーのティエリー・ヌービルとヘイデン・パッドンが参加するフィンランド事前テストの日程を7月22日~25日へ変更。また、この週末にパッドンが参戦予定だったフィンランドの国内戦『オートグリム・ラリー』へのエントリーもキャンセルした。
ヒュンダイ・モータースポーツのスポークスマンは「今月末のラリー・フィンランド前に、テストを行えるようスケジュールを調整した」と語っている。
「現時点でダニがラリー・フィンランドに参戦できるかどうか、我々は一切確約のできない状態だ」