トロロッソF1のカルロス・サインツJr.は、チームがパワーユニットの供給価格に関する有利な契約を結ぶために、自身をルノーに移籍させるという噂に対して「奇妙な話」だと語った。
もっともトロロッソは最近サインツと来季も契約したことを発表したばかりだが、今週末に入り、チームがパワーユニットの代金を減額するためにサインツをルノーに移籍させるという噂が浮上してきた。
トロロッソのチーム代表であるフランツ・トストは、その噂は「完全にナンセンスである」と語り、ルノーも「噂には、まったく根拠がない」と断言。2017年のパワーユニット供給に関する契約は「数カ月前に完了した」と述べた。
サインツ本人は、より安価な供給契約を結ぶためにルノーへ移籍させられるという説を、あまり真剣にとりあっていない。
「パワーユニットのために移籍? 僕がお金みたいな感じってこと?」と、サインツ。
「その噂については完全に理解しているよ。それがジョークだってことをね。噂が実現可能なのかどうかわからないけど、すべてはレッドブル次第だ。とても奇妙な話だけどね」
「レッドブルとトロロッソは僕を何かと交換するためじゃなく、僕がドライバーとして必要だから契約したはずだ。噂が現実になるとしたら、彼らが心変わりしたのかもしれないね。でも、それは奇妙だし異常なことだ」
サインツは、ルノーが自分に興味を持っているという噂を聞いたことがあるが、それが本当なのかは知らないと認めた。
「この噂が現実になるのか、ならないかで言えば、まずありえないと思う。レッドブルが契約更新を行った意図は、僕を交換の手札にするためではなく、チームにキープするためだ」
「こういった考えがあるから、自分の未来に関しては自信があるし、僕は冷静だよ。この噂が実現するとしたら、それは予期できないことだろうね」
ルノーに移籍したいかどうか尋ねられたサインツは「僕は、ここにいるのがとても快適だよ」と答えた。
「ヘルムート・マルコやクリスチャン・ホーナー、それにフランツ・トストと言った素晴らしいボスたちに支えられている。それは僕にとって重要なことだ。彼らは僕を信じてくれるし、正しい場所へ導いてくれる」
「もし誰かに信頼してもらえて、そしてトロロッソでスキルを磨いて、来年チームのメンバーを驚かせることができるのだったら、ここにいるのは悪いことじゃないと思うし、僕はとても幸せだろうね」