夏が始まったばかりだというのに、30度を超える日が続いている。今からこの暑さではこれから先が思いやられるばかりだ。通勤ですでに汗ばんでしまい、オフィスのエアコンの涼しさでホッとするという人も多いだろう。
だが、エアコンで問題になるのが設定温度だ。人によって快適に感じる温度が違うので、設定温度をめぐって「エアコンバトル」が発生するのはよく聞く話だ。7月7日に三菱電機ビルテクノサービスが発表した「夏のオフィスのエアコンに関する意識と実態調査」でも、「黙ってこっそり温度変更をしたことがある」と答えた人が62.1%にのぼっている。
設定温度を元に戻されても、8割の人がめげずに再チャレンジ
調査は、オフィスに勤める20代から60代以上の男女各100人ずつの合計1000人に対して行った。オフィスの冷房設定について聞いたところ、女性は「寒いと感じる」が60.0%、「暑いと感じる」が20.8%。冷房が強いと感じる人が多かった。一方で男性は「寒いと感じる」が36.2%、「暑いと感じる」が34.8%と拮抗していた。
やはり、全員が納得する温度設定にすることは難しい。そのためだろうか、「黙ってこっそり温度変更をしたことがある」のは、女性で70.3%、男性で54.6%。女性は「温度を上げる」ことの方が多く、61.8%、男性は「下げる」ことの方が多く、54.7%だった。
だが、その温度が保たれる望みは薄いようだ。温度変更をした人の73.7%が「変更した温度が元の温度に戻されていた経験がある」と答えた。しかし、それでも諦めきれないようで、78.0%の人が「再度、希望温度に設定を変更したことがある」いう。
では、なぜそもそもこっそりと温度変更をしないとならないのだろうか、調査によれば、全体の27.4%が「オフィスの冷房温度の上げ下げの希望を言い出すことができない」と答えている。その理由として、
「長時間社内に居るかたに、温度は合わせる慣習があるから」(男性・40代)
「寒がりのベテラン女性社員には逆らえないので」(女性・50代)
「あとが怖い…」(男性・60代)
という声があがっており、そういった言い出せない社内の雰囲気が背景にあるともいえそうだ。だが、82.5%の人が「オフィスの冷房が体調不良に結びつくことがある」とも答えている。我慢して体調を崩す前に、希望を伝える方が健全だろう。
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