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「新入社員は怒られるのが仕事」ってどうなの? 時代錯誤な感覚では部下も能力を発揮できない!

2016年07月10日 10:41  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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仕事ができず、上司からしょっちゅう怒られる部下。出来の悪い部下を怒る上司。こういう光景は、全国の様々な職場で目にする光景だ。まあ、仕事ができないのは本人のせいなので怒られるのも無理はない。怒られるうちが華とも言うし。

だけど、ときには指導としての叱責なのか、単純にパワーハラスメントでイビられているのか、よく分からないような怒り方をする上司というのもいる。そしてまた、部下の方としても、自分が正当な理由で叱責されているのか、パワハラを受けているのか判断するのが難しいものだ。(文:松本ミゾレ)

新人だって怒られるために入社したつもりもないわけで…

先日、2ちゃんねるを閲覧していたら「新入社員が怒られるのが仕事←これ」と題されたスレッドを発見した。スレッドを立てた人物は、本文中に「パワハラの温床になりかねない危険思想」と書き込んでいる。

この人物、今の職場に配属されて2か月になるというが、どうやら上司に理不尽な叱られ方をしたようだ。

「上長Aに資料作成頼まれてそれを作ってると上長Bが怒鳴り込んできて、『こっちの仕事をまず手伝え』って言われるのでその仕事を優先すると、上長Cが目くじらを立てて「お前なんかがそんなもんやるんじゃねえって怒鳴られて、コピー機の前でひたすら立たされたりして、そこに上長Aが来て『俺の仕事どうしたテメエ』ってなって……」

と、読んでいるこちらが頭の痛くなるような分かりにくい説明だ。どうもめんどくさい職場に勤務しているようだ。まあ、こういう指示を出す人間が固定されていない職場で働くのは骨が折れる。

そもそも、新人の誰一人として、怒られるつもりで入社してくるわけではない。それなのに、怒鳴りつけた後に「これも仕事のうちだ」みたいなことを言って、正当化するのはいかがなものだろうか。

怒鳴りたくなる上司の気持ちも分からないことはない

ただ、個人的にはやたらと無意味に部下に怒る人というのは好きではないけど、怒りたくて怒っている人なんてごく僅かなはずだ。間違ってもパワハラにならないように注意して、神経を削りながら、泣く泣く心を鬼にして怒っている上司もいるだろう。

このスレッドを立てた人物の場合、まず複数の上司からの仕事の指示を、その都度中途半端にして次の指示に向かっているところがマズい。そこは「今○○さんの指示した仕事をしています」と、しっかり伝えておくべきだった。

2ちゃんねるにも、「怒られてる以上なんか理由はあるから(中略)直して怒られる原因作るな」というもっともな指摘が出ていた。

どうしようもない新人には、試用期間中に進退を考えさせるのが一番では

入社して2か月では、わからないこともたくさんあるだろうが、上司の話を聞き、振られた仕事をしっかり形にして終わらせるというのは大事なこと。

スレッドを立てた彼は「この2ヶ月むしろ何かをやり終えて次を待つなんてことは無かった」という。その上で、「全部中途半端。後始末は派遣カスの非正規雇用共が勝手にやってやがるぜ」とも書いている。

非正規以下の働きしかできていない入社2か月の小僧が、何を勘違いしているのか。こんな失礼な言葉を使う社会人と共に働く人々は不幸だろう。

そうは言っても、パワハラ云々の前に、仕事の一環として上司に怒られるのが当たり前という風潮は、やっぱり前時代的だ。無闇やたらに怒鳴って萎縮させることで、部下は自分の本来の能力を、思ったように活かすことができなくなるかもしれない。

ではどうするか。本当に職場のことを考えるのなら、上司は怒鳴るのではなく、仕事ができない上に同じ職場で働く人を馬鹿にするような新人には、試用期間中に今後のことを考えさせるのが得策だろう。誰も望んでいない人材を、無理して職場に残すことはない。

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