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SMAP 中居正広の司会に感じる“温かさ” 今夏も大舞台で活躍へ

2016年07月10日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 この夏はSMAPの中居正広が大忙しだ。7月15日の『中居正広のキンスマスペシャル』(TBS系)の特番に始まり、16日には『音楽の日』(TBS系)で計12時間にも及ぶ長丁場の司会。その翌週の23日には、リレー方式ではあるがMCとして『FNS27時間テレビフェスティバル』(フジテレビ系)に出演。そして8月7日~21日には『TBSリオオリンピック2016』(TBS系)のメインキャスターを担うことになった。


(関連:SMAPファンが求めるのはメンバーのダイレクトな“声” 「解散しない」報道で起きていたこと


 オリンピックのメインキャスターに就任するのは、今回で夏季・冬季合わせて7大会連続のこと。2004年から12年にわたってこの大役を務めてきた中居こそ、芸能界におけるトップアスリートと呼べる活躍ぶりだ。


 今大会では「感謝」をテーマに、トップアスリートたちが胸に秘めている「感謝の気持ち」や、支えてきた人たちの活躍にスポットライトを当てるとのこと。番組HPには中居から「これまでとはまた違った視点で、オリンピックが楽しめると思います」との意気込みが寄せられている。


 中居が名司会者と呼ばれるようになって久しいが、今年は特にその評価が上がっているように思う。レギュラー番組『Momm!!』(TBS系)では、世代を越えて多くの視聴者からの悩みに回答している。


 中高年が新入社員とのジェネレーションギャップに悩んだときの対処法。子供が反抗期を迎えたときのコミュニケーションの取り方。媚びを売る同僚との付き合い方…など。しかし、どの場面においても、中居のスタンスは一定だ。


 「なんでそう思うんだろう」と問いかけ、周りの意見に耳を傾ける。どんなに自分の意見と異なる場合も「そうだね」、「なるほどね」と 一旦受け止める。そして、自分の意見はとても静かに、決して押し付けることなく伝えるのだ。


 あるときは、計算高く生きる人について「そういう子を見ていると心配になる。友達はいるのかな。何かあったときに、手を差し伸べてくれる人はいるのかなって」という言葉を発していた。この発言こそ、中居が司会を務めている番組が、温かい理由なのかもしれない。“何かあったら自分が手を差し伸べよう”というスタンスで、番組を進行しているのだ。それが、ベテランの芸能人であっても、トークになれない素人であっても、アスリートであっても同じ。だからこそ、誰もが中居と共演すると、彼の仕事ぶりに感動せずにはいられないのだろう。


 差し伸べるということは、自分自身がピンチに陥っていては実現できない。だからこそ、中居は常に一歩先を見据えて物事の本質を捉えているのだ。7月6日放送の『ナカイの窓』(日本テレビ系)では、オセロの世界王者と一局勝負することに。通常、素人相手には1枚も残さず圧勝するという王者に、3枚残させるという快挙を成し遂げた。これも、先を読む力があってこそかもしれない。


 自分の思いをそのまま発信するのではなく、相手の出方を見て、行動を決めていく。組織で動く上では、そうした全体視点と本質を掴み、判断する力のあるリーダーが求められている。中居を「理想の上司」と挙げる人が多くいるのもうなずける話だ。


 そんな中居が司会を務める『音楽の日』だが、出演者の発表が遅れていることに不安の声が上がっている。一部報道では、SMAP5人でのライブが難航しているのではという見解も。だが、中居なら、いや中居だからこそ、どんな難しい局面も打破してくれると期待してしまう。ファンの気持ちを汲みとってくれると信じて待とう。そして、どうか多くを背負った中居が、この夏を元気に駆け抜けられることを願うばかりだ。(佐藤結衣)