2016年F1第10戦イギリスGP、フリー走行3回目が7月9日に行われた。気温17度、路面温度19度、路面コンディションがハーフウエットからドライへと回復していくなか、メルセデスのルイス・ハミルトンが初日に続いてトップタイムを記録。終盤ザウバーのマーカス・エリクソンが単独クラッシュを喫し、マシンを大破させた。
セッション前に降った雨の影響で、スタート時の路面はハーフウエット状態。真っ先にコースインしたエステバン・グティエレス、セバスチャン・ベッテル、フェリペ・マッサ、ロマン・グロージャンはインターミディエイトタイヤを装着して走行する。マクラーレンのジェンソン・バトン、フェルナンド・アロンソら、数台のマシンはウエットタイヤを選んだ。
各車タイム計測を行わないまま約15分が経過したころ、フォース・インディアのセルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグがミディアムタイヤでコースイン。徐々に乾き始めた路面コンディションに合わせて、ドライタイヤで続々とコースへと出ていく流れとなる。
そんななか、唯一ハードタイヤを選択したニコ・ロズベルグが1分33秒台のタイムでトップに浮上すると、ミディアムタイヤを履いたセバスチャン・ベッテルが1分33秒203でロズベルグのタイムを上回り、同じくミディアムのキミ・ライコネンも2番手で続いた。
セッションが折り返しを迎えると、トップチームを筆頭にソフトタイヤで計測を開始。この時点でコースインしたハミルトンが、2番手タイムを出していたロズベルグを上回る1分31秒234でタイムシートのトップに立つ。その後方にはレッドブルのマックス・フェルスタッペン、ダニエル・リカルドが続き、ベッテル、バルテリ・ボッタス、アロンソ、ライコネン、カルロス・サインツJr.、フェリペ・マッサというトップ10となる。
そして残り約20分となったところで、エリクソンがターン15出口の縁石で姿勢を乱し、スピンしながらタイヤバリアに激突。ステアリングが外れてしまうほどの激しい衝撃だったが、本人は無事にマシンを降りた。ここで、セッションは赤旗中断に。
コース上の破損したパーツなどの回収が行われ、残り5分で再開すると、最後にトップチーム勢がタイムを更新。ハミルトンが1分30秒904、ロズベルグが1分30秒967と、僅差でハミルトンが最速タイムを記録した。ここまでフリー走行1回目から、全セッションで首位に立っている。
また、チェッカー後にベッテルが無線でギヤボックスに問題が発生したことを示唆。詳細は現時点で明らかになっていないものの、予選に向けて、どのような影響を及ぼすのだろうか。
予選は、このあと7月9日(土)日本時間21時、現地時間13時から開始となる。