全日本F3にスポット参戦することになった松井孝允 7月16~17日に富士スピードウェイで開催される全日本F3選手権第9戦/第10戦のエントリーリストが公開されたが、F3-NにスーパーGT300クラスでVivaC 86 MCを駆り活躍している松井孝允が参戦することになった。
松井はフォーミュラチャレンジ・ジャパン等を経て、土屋武士に見出され2014年からチームサムライとともにJAF-F4に挑戦。15年からは土屋と組みGT300クラスに参戦を開始し、初年度から優勝を飾り、TOYOTA GAZOO Racingの一員にも選ばれるなど、一気に活躍の場を広げている。
そんな松井について、土屋は今年2月に開催されたチームの支援者による組織『サムライサポーターズ』の場で、松井を「GT500に乗せる」ための計画の第一歩として、F3-Nへの参戦計画を明らかにしていたが、今回その“計画”がひとつカタチになった。
松井は昨年小河諒がドライブしていたダラーラF306 N/3S-GEを駆る予定で、チームはTEAM SAMURAI、車名はサポーターたちの夢を乗せる『サムライサポーターズF306』となる。
「F3-N参戦は、いつになるかは分からないですが、その次のステップを見据えてのものとなります。もちろん勝ちを目指しにいくことは大事ですが、それ以上に、今後F3の総合を目指してのものになるので、その目的を理解した上での参戦となります」と松井。
すでに富士スピードウェイでテストを行っているが、「コーナリングは速いという印象はありましたが、全体的なスピードはVivaC 86 MCの方が速いので、すごくスローモーションに感じた部分はあります。あとはまだ“精度”が悪いので、そこを高めないとF3はコンマ1秒で変わってしまう。他のカテゴリーでもそうですが、“精度”を高めるのがドライバーとしては大事なので、そこを突き詰めていきたいです」という。
また、今回の全日本F3選手権第9戦/第10戦では、開幕2ラウンドでは佐々木大樹が、続く2ラウンドでは高星明誠がドライブしていた21号車に、イェ・ホンリーという中国人ドライバーが乗り込むことになった。パッケージはフォルクスワーゲンA41エンジン搭載という部分では変わらないが、チーム名は『Team KRC with B-Max』という名となった。
イェ・ホンリーはフォーミュラ・ルノー・アルプスやユーロフォーミュラ・オープンにも参戦した実績があるドライバー。ハイレベルな戦いが展開される今季の全日本F3でどんなポジションにつけるか楽しみなところだ。
さらにこのラウンドから山口大陸(タイロクレーシング28号)もフォルクスワーゲンA41エンジンにスイッチすることに。これでフォルクスワーゲンエンジン搭載車は4台に拡大することになった。