トヨタの世界ラリー選手権(WRC)参戦チーム、TOYOTA GAZOO Racingからテクニカルディレクターを務めていたマイケル・ゾトスが離脱した。
現時点で、トヨタからゾトス離脱の理由について発表はされていないものの、チーム代表のトミ・マキネン率いるトヨタ・ヤリスWRC開発プロジェクトが激務だったことが理由とみられている。ゾトスとマキネンはスバル時代に、ともに働いた経験がある間柄だ。
TOYOTA GAZOO Racingでスポーティング・ディレクターを務めるヤルモ・レーティネンは、ゾトス離脱を認めたものの、あくまで友好的な別れであり、スタッフの士気に影響はないとコメントした。
「少人数のコアチームがテクニカルディレクター職を引き継いでいる。ひとりの人物がプロジェクトリーダーにならないようにすることは、我々のチーム哲学でもあるんだ」とレーティネン。
「ただ、誰かがテクニカルディレクターの肩書きを背負わねばならず、マイケルがそれを買って出てくれた。だから、離脱は騒ぎ立てるようなできごとではないよ」
「もちろん、彼の働きには心から感謝しているし、そのような人物がチームを離れてしまったことは、まったく歓迎できることではない。それでも、チーム運営に問題が生じていなと確信している」
開発が進められているヤリスWRCは来月にもターマック(舗装路)テストを開始するとされているが、このプロジェクトからは、ゾトスを含め直近で3名のスタッフが離脱していると言われている。