後藤友香の個展『幻想世界の音楽』が7月30日から東京・早稲田のHiromart Gallery Tokyoで開催される。
1978年に東京で生まれた画家・漫画家の後藤は、『マンホールの謎』で『第3回アックスマンガ新人賞』の南伸坊個人賞を受賞。著作に漫画『正義隊』、画集『鉄道画集』、小説家の古川日出男が文章を手掛けた絵本『コレクションさん』などがある。
『幻想世界の音楽』では、世界の神秘とエネルギーを表現したという新作の絵画を発表。平面作品のほか、3分割したパネルに描いた新シリーズの三連画作品などが展示される。
なお、7月30日にオープニングレセプションが開催されるほか、7月30日、8月20日、9月11日には作家本人が在廊する予定だ。詳細はギャラリーのオフィシャルサイトをチェックしよう。
■後藤友香のコメント
世界の神秘は果てしない。
わたしは一つのテーマで描き始める時、全体像を決めて取りかかるのではない。一つ一つの生命や事象を心をこめて描いてゆく。すると思ってもみなかった奇妙な世界が繰り広げられてくる。
そこで生まれた新しい生命がそれぞれ歌い出す。わたしは描きながらそれらの生命と遊ぶ。
絵の中の色彩や形は、例えば、ギターやピアノやオルガンやハーモニカのように生き生きと音を奏でる。背景は弾むようなドラムスのバックビートを打ち鳴らす。そこにベースが加わる。あらゆる音から思いがけない音楽が生まれる。わたしはこの音楽を力強くするために断片の鮮烈さを大切にしている。
今回は3つに分割したパネルにも描き、世界の神秘とエネルギーを表現する。
世界に満ちた魔法を奏でるように描きたい。絵から生まれる音楽がわたしたちを元気づけてくれると信じている。