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AKB48、乃木坂46、モーニング娘。’16……“卒業”と“新生”の上半期アイドルシーンを振り返る

2016年07月04日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

AKB48『翼はいらない(Type A)』

 2016年も半年が過ぎ去り、下半期に突入した。今年の上半期、女性アイドルシーンを振り返るとAKB48グループや乃木坂46、ハロー!プロジェクトなど、グループ内で多くのメンバーが卒業を発表したのが印象的であった。


(関連:乃木坂46深川麻衣が語り尽くす、旅立ちの決意「卒業は寂しいけど、悲しいことではない」


 未だ記憶に新しい、指原莉乃が史上初の連覇を果たした『AKB48 45thシングル 選抜総選挙~僕たちは誰について行けばいい?~』。選抜総選挙内のスピーチでは、にゃんにゃん仮面に扮した小嶋陽菜(AKB48)が卒業を発表。小嶋と同じく総選挙不出馬であった柴田阿弥(SKE48)、渡辺美優紀(NMB48)もグループからの卒業をアナウンスしている。総監督を務め、AKB48の大黒柱的存在でもあった高橋みなみがグループを離れ、10年目を迎えたAKB48は新たなフェーズに入ったと言えるだろう。


 今やAKB48とも肩を並べるほどの国民的アイドルグループへと成長した乃木坂46からも永島聖羅、深川麻衣の2名が卒業。「仏の永さん」とも呼ばれた永島はメンバーからの人望も厚く、アンダーメンバーの中ではリーダー的存在であった。乃木坂46の「聖母」と呼ばれ、卒業前のラストシングル『ハルジオンが咲く頃』では最初で最後のセンターを務め上げた深川麻衣は、ラストまでメンバーやファンに笑顔を振りまいていた。


 ハロー!プロジェクトでは、アンジュルムから田村芽実、モーニング娘。’16は鈴木香音が卒業。田村はミュージカル女優、鈴木は福祉の道へと進んでいる。特にモーニング娘。’16は昨年末にグループの中核メンバーであった鞘師里保の卒業に続いての出来事であった。ほかにも7月3日のワンマンライブを持って3年半の活動に終止符を打った乙女新党などグループの解散も相次いだ。


 その一方で台頭し始めているグループも多い。2015年8月より活動し、かねてより期待されていた新潟を拠点とするNGT48はメジャーデビューが決定し、CDリリースに向けて動き出している。NGT48と同タイミングで活動をスタートさせた欅坂46は、1stシングル『サイレントマジョリティー』が女性アーティストのデビューシングル初週売上歴代1位記録。7月には初主演ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』(テレビ東京)、8月には2ndシングル『世界には愛しかない』のリリースと、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せている。


 ハロー!プロジェクトで現在最も勢いのあるこぶしファクトリーは昨年末の『第57回日本レコード大賞』で最優秀新人賞を獲得し、今年2月にリリースした2ndシングル『桜ナイトフィーバー/チョット愚直に!猪突猛進/押忍!こぶし魂』でさらに波に乗った印象だ。ほかにもこぶしファクトリーと同世代であるアイドルネッサンスは新メンバー2名を追加し、シングル『君の知らない物語』をリリースする。さらに、古今の楽曲を歌とダンスで表現するという、アイドルネッサンスとは違ったコンセプトを掲げ、21世紀のアイドルソングをカバーして歌い継ぐグループ「AIS」も新たに結成した。


 ある種の新陳代謝が進んだとも言える2016年の上半期アイドルシーン。夏フェスシーズンを迎える下半期ではどのような動向が見えるのだろうか。


(渡辺彰浩)