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『バスタ新宿』、バイト先としてお笑い芸人に人気のワケ

2016年07月03日 02:10  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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2016年4月、新宿にオープンした大規模高速ターミナル『バスタ新宿』。開業後の1日平均利用者は約2万人という同施設。実はお笑い芸人たちにとっても便利なアルバイト先の1つになっているという。 『バスタ新宿』開業前から高速バス案内のアルバイトをし、現在も引き続き同施設内で働いている、芸歴9年で定期的に単独ライブも開催するお笑いコンビNのHさんに話を聞いてみた。 「『バスタ新宿』にリニューアルする前は、ドライバーとの連絡、お客さんの受付・案内・誘導、人数確認と業務内容がたくさんありましたが、今まで手書きでお客さんの受付をしていたのに対してタブレットが導入されるなど、ドライバーと協力して確認を行う形に変わり、非常にラクになりました」 現在の基本的な業務内容は、全国からの問い合わせ電話対応や、現場でトラブルがあった際のサポートに変化した。現場に行って案内をしていた当時は、集合時間に遅れる人やバス乗り場の案内が大変だったと話す。 「今は現場に出ることは少なく、事務所で電話の待機をしている時間が長いですね。僕は週4日、深夜の時間帯で1日4時間の勤務をしていますが、2時間ぐらい問い合わせの電話がないこともよくあります。会社からそれぞれのスタッフにiPadを支給されているので、仕事がないときはずっとネットサーフィンをしたり、動画を見たりして時間を潰していますね」 いつ仕事やライブが入るか予測のつかない芸人にとって、時間の融通が利くのが最大の利点だという。1日4時間という短時間でも働くことができるため、相方とのネタ合わせに時間を確保することもできる。 「時給もバス会社によって違いますが、平均して1500円~2000円と、とてもいいんです。でも、バスタ開業後はシステムの簡略化で人員削減されているようで、今までのようにシフトを入れられなくなってしまったのが悩みです」 現在、Aさん以外には数名の芸人も在籍しているそうだが、お笑い芸人以外ではどんな人が働いているのだろうか? 「意外と“夢追い人”は少ないんですよ。塾の講師だったり、普段別の仕事をしている方や主婦が副業として短時間働きに来ているみたいですね。年齢層も高めで、芸人以外は40代が中心です」 大人のお小遣い稼ぎとして人気がある仕事のようだ。高速バス案内以外に芸人に人気のアルバイトはあるのだろうか? ■職場がお笑い芸人だらけに 「『ガイアの夜明け』でも特集された、インターネット注文のお弁当の配達をやっている人は多いですね。地域別に分けられてお弁当を持って出発し、決められた場所で注文が入るまで待機。ほかにもデリバリーのアルバイトをしている人はとても多いですが、やっぱり一番の理由はラクだからだそうです」 芸人同士でアルバイトを紹介しあうのもよくある話。気づけば職場のほとんどがお笑い芸人になっていることもよくあるという。中にはこんな上司も。 「偶然、今の上司が元々芸能事務所で働いていたので、芸人の生活にすごく理解があるんです。だから突然仕事が入ってバイトに出られなくなっても理解してもらえるので非常に助かっていますね」 最後にこう、つけ加えた。 「いろんな芸人からアルバイトの話は聞きますが、高速バス案内のバイトが一番いいなといつも思います。こんなに芸人の生活に合っているアルバイトはそうないので、『バスタ新宿』の利用者がさらに増えて、シフトがもっとたくさん入れるようになると嬉しいですね」