現役時代はもちろん、いまもなおティフォシから愛され続けているジャン・アレジ。その長男ジュリアーノ・アレジは現在フェラーリの若手育成プログラムに加わり、父の系譜を継ぐべく、今季はGP3に参戦中だ。しかし、オーストリアではフリー走行中にクラッシュを喫し、決勝レースへは出走できなくなってしまった。
アレジはメインストレートを走行中、1コーナーで減速できず正面からバリアに激突。マシンのフロント部分にダメージを負った。幸いドライバーは大事に至らず、所属するトライデント・チームは、アレジのマシンを走行可能な状態まで修復。しかし医師の判断により、以降のドライブについて許可が降りなかった。
「誰にとっても残念な結果だ。誰のせいでもないよ」と、アレジは言う。
「ブレーキを踏んだのに効かなくなってしまったんだ。クラッチペダルを踏むような感じになってしまってね。クラッシュ時にマシンを真っ直ぐの状態にしていたのはよかった。もし横を向いたままぶつかっていたら、かなり破損しただろうし、自分の身体にも影響があったと思う」
アレジは医師の判断を受け入れ、翌週F1イギリスGPと併催されるシルバーストンで復帰する予定だ。
「セカンドインパクトは非常に危険な可能性があると言われた。今回の事故では46G以上の衝撃を受けたようだ。チーム、チームマネージャー、そして父にとっても残念な知らせとなってしまった。みんなが、このレースにエネルギーを注いできたからね。とにかく次のレースに向けて集中するだけだよ」